住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔庵

大阪くらしの今昔庵訪問記!

大阪キタのオフィス街の中、ぶらりと迷い込んだら、それは昔の浪速の町並み。江戸時代からちょっと懐かしい昭和まで、まるで時代をワープしたように昔の大阪を体験できます。見て、触って、ちょっと笑って、不思議な空間。子供から大人まで、みんな一緒に戦前の大阪をエンジョイ!

「大阪くらしの今昔庵」は住まい情報センタービルの8階から10階にあります。「天神橋筋6丁目」駅から3番出口から直通エレベーターを使うと便利です。8階の入り口を入ると、「モダン大阪パノラマ遊覧(常設展)」と「企画展示室」、9階には「なにわ町家の歳時記(常設展)」、10階は「展望フロア」となっています。8階入り口で「桂米朝さんによる音声ガイド」のレンタルがあります。米朝師匠のふんわりした口調が昔の町並みにマッチしてお勧めです。

8階の「モダン大阪パノラマ遊覧」では、ミニチュアサイズの昔の大阪の風景をミニチュアサイズで復元。「北船場のミニチュア復元」では堺筋の路面電車や「通天閣とルナパークミニチュア復元」ではライティングが変化して、昼間の通天閣から夜景のイルミネーションまで楽しめます。他にも「天神祭り」や「心斎橋」の風景から「新開地の工場のようす」まで、有名どころからマニアックなところまでミニチュアで紹介しています。ミニチュアだけでなく、実際使われていた昔懐かしい電化製品や家具、道具なども展示されています。「企画展示室」では明治から昭和にかけて活躍した建築家伊藤忠太氏が設計した西本願寺の「伝道院」に焦点をあてた展示や住吉大社を作った大工棟梁中井大和守展など、さまざまな展示を企画してきました。展示物予定の詳細は、同館のホームページ(http://konjyakukan.com/kikakutenji.html)をご覧ください。

9階は、同館の目玉とも言える「なにわ町家の歳時記(常設展)」。昔の大阪の町を実物大で再現しています。一歩踏み込むと、そこには町家が並び、表通りを進むと右手には銭湯です。中には、レトロな張り紙とミニシアターがあります。銭湯で汗を流した後は、着物屋さんや紙屋さん、薬屋さんが軒を連ねる商店街に。品揃えも色々、本当のお店みたいです!お店をかねた住居内にも入れます。外にはガイドさんによる「南京玉すだれ」のパフォーマンスなどもあり、とっても楽しい雰囲気でした。どの家も実際に中に入って触って体験できます。子供たちが遊ぶ路地裏には、時代劇で見たような長屋がありました。小さな神社や裏庭に布団を干した風景が昔の長屋の風情を思わせます。その前には石を並べた排水溝や畳を干す光景も!まるで、江戸の町にタイムスリップしたかのようでした。当時の服装に扮したガイドの方々もとても親切で、会場をとっても盛り上げておられました。

中でも特に印象深かったのが、まるで本当の町のように天気が変わることでした。突然雷が鳴ってあたりが暗くなり、実際に雨は降りませんが、夕立が起こったみたいでした。夕立がやむとゆっくりと日が沈み、空を見ると雁の1群が飛んでいました。日本昔話で見たような夕暮れに癒されて、空には満月が浮かんでいます。鶏の鳴き声で始まる夜明けから真昼の喧騒へ、そして夜の静かな町並みまで、町の移り変わりを1日で体験できることにびっくり!!丸1日のサイクルは45分間なので、町をゆっくり見て回ると必ず全部体験できます。寺子屋の教科書を読んで雨宿りするもよし、町家で一晩過ごすもよし、当時の大阪の人々の様子を想像しながら楽しめます。

10階は展望台となっていて、さっき体験した町並みを上から一望できました。大阪の町をバックに記念撮影にピッタリ。夕暮れの町や夜明けなど、色々な背景で写真をいっぱい撮るのも楽しいですね。順路としてはここから始まるので、写真撮影するならあらかじめ準備されることをお勧めします。江戸時代に手描きされた大阪の地図の複製も展示されています。地方から来た人が大阪の町を一人で観光できるように、わかりやすく観光名所を記してありました。同じ所を何度も回らなくていいように、ルートを色分けしてあります。昔の人の心遣いが感じかれました。

ビルの中に広がる昔懐かしい空間。童心に戻ってはしゃいで楽しんで。こんな大阪もあってんなあ、新たな発見に大満足な一日でした! 

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