蘇りし福井大仏

奇跡の復活を遂げた福井の大仏

自慢じゃないが私は方向音痴だ。それがどれほどのものか「太陽がどっちに沈むか分からない」と言えばお分かり頂けるだろう。この日、空は眩いばかりに光り輝き、絶好の行楽日和だった。こんな日は良い写真が撮れるだろうと、常々行きたいと思っていた福井大仏を見に行くことにした。勇み足で出掛けた私を大仏様は、静かな笑みを湛えながら迎えてくれた・・・ぎらぎら光る太陽を「背に受けて」(逆光だ!!) もちろん大仏様の顔は真っ黒で写真に写らない!

元々は石造りだったこの大仏は16世紀、越前を支配していた朝倉氏の拠点一乗谷に造られた。その後1691年、石仏は福井市内へと遷座する。しかし第二次世界大戦の空爆と、引き続き起こった福井大地震により、残念ながら大破してしまう。現在の大仏は1958年、ブロンズ像として再建されたものだ。幸いオリジナル石仏の顔面は災害を生き延び、西山光照寺門前に飾られて、今なお多くの訪問客を温かく迎え入れている。

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