四日市コンビナートの工場夜景

眠らぬ街、要塞の輝き

日本の高度成長期を支えた主要産業、石油化学、自動車工業、製鉄業、その工業地帯が放つ工場の夜景は未来都市の要塞さながらの様相だった。私達カメラを持った工場夜景ファンは夜な夜な、撮影ポイントを探すのに寝る間も惜しんで走り回っていた。

それがどうだろう?近年続いて来た経済鈍化の煽りを受けての生産縮小や、コスト削減のための生産拠点の海外移転。地球温暖化に伴う様々な生産規制や代替エネルギーの為の一部既存プラントの停止・解体など、かつては黄金都市のような異彩を放っていた工場夜景はどんどん規模が小さくなっている。淋しい限りだが、これも時代の流れ。過去に消滅したものも同様、抗う事は出来ない。私自身、歳とともに夜間に出歩く事もめっきり少なくなった。それでも時々懐かしんでは眠い眼を擦りながら出かける。今でも関東方面など遠方から定期的に訪れる方がいらっしゃるようだ。暗闇の中、工場の灯りを頼りに初対面かもしれない方と情報交換をする。これだけは以前と変わらない儀式のようなもの。少しでも長く工場の灯りが点灯していることを祈るばかりだ。

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