日光東照宮は、それまで日本に存在していたどの社寺とも異なる建造物である。なぜ、どのような経緯でこのような特殊な建物が造られたのか、そしてその背景にはどんな思想が横たわっているのか、ガイドブックより、少しだけ奥の世界に入って日光東照宮の秘密を探ってみたい。
日光東照宮の絢爛豪華な装飾を企画・構成したのは、幕府御用絵師・狩野探幽(1602-1674)である。探幽は、陽明門や唐門、神庫などの建造物、すべてに施す彫刻デザインを担当し、その配置を決めた。総数は実に5173体。
小堀遠州は、東照宮のグランドデザインに、密かに西洋の技術を応用したが、それによって、そこが聖域であることの異質さを効果的に表現することができたのである。
この短い写真シリーズでは、私が遭遇した美しい日光を共に分かち合いたいと思う -- 美しき雨の日光を。ここでは知られざる東照宮の外側 に焦点を当てている。この上なき美しさだ。
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