2016年9月、茨城県の筑波山地域は高い評価を受けている様々な地質学的景観と文化遺産により、日本ジオパークとして公式に認定されました。
筑波山地域ジオパークは、茨城の中央に位置する筑波山周辺の地質学的エリアと、桜川、笠間、石岡、霞ヶ浦、土浦、つくばの街々が含まれています。筑波山地域ジオパークは日本百名山の一つである筑波山、そして日本で2番目の大きさの湖である霞ヶ浦に隣接しています。
この地域を訪れる人々は、その自然環境と筑波地域で公開されている地元の文化遺産の豊富さに驚くことでしょう。それは真壁の石の遺跡や笠間の焼き物の歴史などの文化的な見所から、筑波山頂から見渡す景色や夕日に覆われる魅惑的な霞ヶ浦 (時々伝統的な漁船である帆引き船が浮かんでいます) などの美しい自然風景まであります。
筑波ジオパーク全体の見どころ
筑波山 (山頂からの景色) 筑波山は日本百名山の一つで、標高は海抜877メートル (約2,900フィート) になります。特に、女体山 (877 メートル) と男体山 (871 メートル) の二つの山頂があることで知られています。一部の人は紫峰と呼び、溶岩で出来ている日本のほとんどの山とは違い、筑波山は玄武岩と同じくマグマから形成された花崗岩や斑れい岩で構成されています。
霞ヶ浦
霞ヶ浦は日本で2番目に大きい湖で、今でも1年を通して時おり伝統的な漁船である帆引き船の実演を見ることができることで有名になっています。地理的にとても細い湖ですが、西は土浦、東は行方に隣接しています。
真壁
真壁の街は毎年3月に行われる「ひなまつり」で最も有名ですが、250件もの歴史的建造物があり、その内99件が国の有形文化財に登録されています。建築物に真壁石を使用している理由は、江戸時代から高品質な花崗岩の利用が盛んだったからです。街自体にはその証しとして1927年に完成した石造りの郵便局を見ることができ、街中に石灯籠もたくさんあります。
笠間
この地域には茨城笠間独自の様式の焼き物、笠間焼があり、また三大稲荷の一つである笠間稲荷神社でも有名です。笠間は関東において次第に陶器製造の中心地となり、北西部の益子とその地位を競い合っています。笠間焼は異なるタイプの粘土、木節粘土や蛙目粘土と花崗岩の欠片を使用して作られます。その混合物は鉄分を多く含んでいるので焼き物に火を入れたとき、きれいな茶色に変化します。笠間焼は信楽焼から大きく影響を受けています。
ジオパークとは?
ジオパークは、Geo=地球・大地、Park=公園を組み合わせた言葉で、 “大地の公園”とも言い、地質遺産を見どころとした自然公園です。ジオパークでは大地の成り立ち,生態系や私たちの暮らしの関わりを楽しみながら学ぶことができます。大地の遺産の魅力を知ることにより、保護保全の大切さに気付き、科学教育や防災教育、観光資源として活用することによって地域を活性化することを目的としています。(筑波山地域ジオパーク公式サイトより引用)