立地、立地、なんといっても立地でしょ! 横須賀市の秋谷海岸の外れに、なんとも魅力的なイタリアンレストランがある。レストランDONだ。海岸を見晴らす絶好のロケーションに位置するこのレストラン、母なる自然のご機嫌麗しき折には、暮れなずむ富士山の絶景が得もいわれずロマンティックだ。立石公園の真横、国道134号線からすぐという好立地、公園やビーチ訪問者用の駐車場が豊富なので車の駐車場所には難儀しない。毎日ランチ/ディナータイムに営業しており、地域住民が特別な行事に利用する人気のレストランだ。とはいえ葉山、逗子、鎌倉方面からはるばるやって来る人には、誕生日だろうがなかろうが行く価値は十分である。
レストランに到着するとドンのフレンドリーなスタッフが温かく出迎えてくれる。食事をする場合は2階のダイニング・エリアに案内される(1階は喫茶客専用だ)。テーブルに向かう道すがら、オープンキッチンで甲斐甲斐しく働くシェフたちが各種料理を丁寧に調理する姿が垣間見える。デザートを並べたディスプレー・ケースの前で立ち止まるのも忘れずに。ティラミス用にお腹のスペース確保が必要かもしれないではないか!
今回の私の訪問は、なんと今年に入って7回目だ。今までいろんなメニューを試したが、中でもお気に入りなのが ツナフィッシュ・ペッパーステーキ ¥1,450だ。まさにま～い～う～な味なのだ。完璧なまでの焼き具合で、ステーキの上にはナス、エシャロット、乾燥ペッパー・ベリーがトッピングされ、レモン汁を絞って食べる(実際このツナステーキ、かの有名なパーク・ハイアットの「ニューヨーク・グリル」で食べた高価なプライム・ツナステーキより美味ではないかとすら思える)。ここでソースについて語らせてもらおう。このソース、まさに衝撃の味なのだ。ツナと相性ピッタリで、何回食べても皿の縁まで指でなぞり、一滴残さず舐めつくしたい衝動に駆られる。といっても余りに下品なのでもちろんやらないのだけれど。このツナステーキ、一人で食べたのだが、ご飯と共に注文すれば更にボリュームが増す。ご飯のあるなしにかかわらず、ホームメイド・サングリア ¥850を一緒に注文することを忘れてはならない。ワインとフルーツの塩梅が絶妙で、この冷たいオリジナルカクテル、実に爽快で最高だ。
ツナステーキとサングリアにすっかり興奮し、前菜について話すのを忘れてしまった! 必ず1～2つ程度は前菜を注文しよう。私たちのお気に入りをいくつか挙げると、ジャーマン・ポテト ¥650、ベーコン・キッシュ ¥420、フライド・スモール・シュリンプ & カマンベール・チーズ・スプリング・ロール ¥710 などだ。1人前はかなりサイズが小さいので、ゆっくり味わいながら食べよう。そしてくれぐれもデザート用の別腹確保を肝に銘じておこう! ティラミスは私が信頼するデザートの最高峰だが、ドンの軽くてふわふわしたホームメイド・バージョンは、エスプレッソ風味が口中炸裂し、まさに絶品だ。
