島田商店で日本酒を楽しむ

「隠れ家」での究極の日本酒体験

Jeannie Gan   によって

人は見かけによらないのと同様、店は店構えによらない。「島田商店」は、店構えこそごく普通の酒屋なのだが、実は1982年から続く「隠れ家」がある。ここには、店主自ら全国250軒ほどの酒蔵を巡って厳選した酒が貯蔵してあり、試飲も楽しめる。

店内に入ると、まず陳列されている酒の種類や銘柄に圧倒される。店員に試飲したいと伝えると、奥の地下セラーへ案内される。それは、まるで秘密会が行われている場に入っていくような感覚。階段は急で狭く、足元を照らす灯りもわずか。向いの壁に何百という酒の瓶がきれいに陳列されているのを見ると、何とも言えない不思議な気分になる。セラーの脇にテーブルが三卓あり、そこで試飲させてもらう。

ここには、大吟醸のような一級品から醸造酒のような一般的なものまでいろいろな種類の酒が置いてある。試飲サービスのシステムは、極めてシンプル。どの酒を飲んでも、60mlのグラス一杯につき210円。日本酒は、基本的に原料の米を磨くほど(精米の歩合次第で)酒の質が良くなる。だから精米歩合により酒の質も値段も変わってくる。アルコール度数も酒の質の要素となる。

大吟醸は50%以下、吟醸は60%以下、状吟醸や純米酒は70%以下に精米する。吟醸酒とは、醸造用アルコールを足したもので、大吟醸と吟醸には醸造タイプと純米タイプがある。店主に好みを言えば、お勧めを教えてくれる。私は、すっきりとしてフルーティーな香りの吟醸酒を最初に頂いた。芳醇でこくのあるものがよければ、純米がいいだろう。京月華という甘くて口当たりのよい古酒には驚かされた。

島田商店のあては、吟醸酒かす漬けクリームチーズ、径山寺味噌、梅干しの三種類、各210円。素晴らしい酒と美味しい酒肴はこの上ない組み合わせ。店では、グラスではなく、形も大さも様々なお猪口から試飲することもできる。勘定は、急な階段をもどり、店のカウンターですませる。客が何杯酒を飲んだかチェックしていないため、自己申告制である。

ここでは、愛飲家でなくても雰囲気を楽しみながら、様々な種類の日本酒を飲み比べできる。この町を訪れることがあれば、ぜひ島田商店に立ち寄ることをお勧めする。

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Egami Mika

Egami Mika @egami.mika

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