大阪で最も繁華な町の一つが道頓堀(どうとんぼり)だ。ここに「とんぼりリバークルーズ」なるものがある。道頓堀川を20分程クルーズするのだが、特にクリスマスシーズンに違った角度から眺める町のネオンは何ともいえず素晴らしい。クリスマスの装飾が橋にかかっているだけでなく、快活なクルーズガイドがなんと、サンタクロースに扮しているのだ! このクルーズ、落語家による日本語ガイドのみだが、注意深く耳を傾ければ、あなたでもジョークを理解し笑うことが出来るかもしれない。チケットは大人1人700円で、大阪観光の中でも人気のあるツアーだ。クリスマスシーズンだけでなく、1年を通じて行っている。
クルーズに出掛けると、まず最初に太左衛門橋(たざえもんばし)船着場で列に並ぶ。ここは難波駅から徒歩5分の距離にある。クルーズ船の定員は20名程度で、寒い夜には厚着を忘れずに。席について落ち着いたらカメラを取り出し、街の楽しい電光掲示板や面白い機械じかけの看板などを写そう。撮影のコツ: 露光は低く設定し、シーン別設定では夜間の運河沿い撮影に適した設定にしよう(あああ! 情けないことに私はクルーズが終わってから自分の撮った写真を見て初めて自分が犯した間違いに気づいた)
クルーズの見所は何といってもボートが戎橋(えびすばし)の下で停船する時だ。頭上を見上げると、かの有名なグリコの看板が燦然と輝いている。グリコは日本最大の菓子メーカーの一つで、ポッキー(サクッとしたスティック状の小さなビスケットで、チョコレートやストロベリーチョコでコーティングされている)で有名だ。このグリコの看板は1935年以来、有名な待ち合わせスポットとなっており、地元の人々や観光客達はたこ焼き(たこが入った小さな団子)を食べながら人を待つ。グリコの看板向かい側にはアサヒビールの看板がある。「アサヒスーパードライ」がビヤマグに注がれると、看板の色が真っ白から黄色に変化するので注意して見てみよう。
パンフレットによると、クルーズ船は30分おきに発船する。赤ちゃんや子供の乗船も可能で無料だ。小学生は一人300円。足を休め、恋人と抱き合いながらクルーズを楽しもう。9つの橋と大阪みなみのパノラマビュー、これにツアーガイドのお笑いが加わる「とんぼりリバークルーズ」、大阪の下町風情をこの上なく堪能できること請け合いだ。