新宮茶の香り

日本人の心、山里のお茶

まずケトルで湯を沸かす。いつものように笛のような音が合図、これを聞いてから止める。

そして急須に入れる前に一度、湯呑に入れて冷ましてから入れ直す。この時、湯気とともに立ち昇るお茶の香りが何とも言えず落ち着く。青く新鮮でとても優しい香りだ。日本茶は種類によってお湯の適温が違う。煎茶を好むので湯呑に入れて約5分弱位で戻す。渋みを抑えて旨み成分を引き出すためには大体70~80℃が適温だ。次に大の甘党の私は甘いものに眼が無い。特に和菓子の生菓子は大好物。お茶につきもののお菓子は”お茶請け(うけ)”と呼ばれる。ところでお茶請けは何のため?単にお茶の味を引き立てるだけ?お茶の渋みを和らげるため?それだけではない。もっと大事な役目があった。日本茶にはカテキンやカフェインといった胃を刺激する成分が含まれているため、お茶請けを先に入れて、胃の粘膜をコーティングし刺激を和らげるためだ。お茶の種類や作法は世界に多種多様で千差万別。かく云う私も茶道に関してほとんど知識の無い全くの不作法である。ただ一番の茶道は点てて頂いたお茶を美味しく頂く。これが一番の作法ではないだろうか。

画像は四国中央市(現在私の居住地)にある茶店(聴水庵)にて

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