福井市花月にある福井大仏は青銅製の聖観音像で昭和三十三年に建立された比較的新しいものである。かつて福井を支配していた朝倉家があった福井市郊外の一乗谷にこの石大仏はあって、一乗谷領民の信仰も厚かった。だが朝倉氏滅亡により光照寺とともに大仏は現在の地に移転されたのだが、再建すれどもすれども二度の大火、空襲、そして福井地震でことごとく破壊された。ただ聖観音像の胎内に納められてあった弘法大師作と伝わる伽羅木の聖観音像はその都度難を逃れたのだ。小さな境内は参拝客もまれである。静かな瞑想と参詣の一時を楽しみたい。
福井大仏
弘法大師の祈願と福井復活の祈念

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

現存する福井大仏は青銅製で昭和33年に建立された

この石仏の頭像は元禄四(1691)年福居(当時、福井はこのように表記された)の地に最初に建てられた石大仏のものである

一乗谷からこの福井に移転された寺と大仏であったが、度重なる火事や戦禍、さらに地震によって幾度も焼け落ち破壊されるという石仏であった

聖観音像の胎内にはおよそ1000年前の弘法大師の作とされる伽羅木の聖観音像が納められており、その像は幾度の災禍にもかかわらず無事であった

穏やかな表情をたたえる聖観音像に帰依し日々の平安を祈念する信者が多い

安政元年の大火、明治35年の大火と、度々の火事に見舞われた光照寺は昭和33年の再建を機に鉄筋コンクリート造にされた

清閑とした境内をゆっくりと歩きながら、我が身の平穏無事を感謝し参拝する
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Takakoさん、この大仏は何度も焼け落ちる不運に見舞われていますが、その度に支援を受けて再興されています。まさしく、復活の福井に相応しいですね。石仏の全体像を見たいものです。
Takako Sakamoto
10年前
省さん! これ、私取材しようと思ってたんですが、先を越されてしまったようですね!! でもこの大仏の歴史、面白いですね。素晴らしい記事ありがとうございます♪
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