福井・若狭地方に伝わる風祈能

今年、国指定になった一人翁

Miyake Sayuri   2017/11/23によって

毎年8月19日・20日に、福井県若狭町にある宇波西神社(19日)と美浜町にある彌美神社(20日)で、江戸時代から伝わる風祈能が奉納されます。すべての農作物が台風の被害に遭わず、五穀豊穣となるよう神様に能を奉納します。神事の舞であるため、観客に対してではなく神様に奉納されます。宇波西神社では、神社関係者が神事後に社務所で直会(なおらい)をしている時間に、拝殿に向かい厳かに奉納されます。一方、彌美神社では神事と同時進行で舞が奉納されます。

一人翁と呼ばれる能舞は、今年3月に国選別の無形民俗文化財の指定を受けました。若狭能倉座の座長を務める福谷さん84歳は、正座から軽やかに立ち上がります。その動きは流れるよに無駄がなく温かみがあります。能の独特な表現は、静と動の境目を行きつ戻りつ厳かです。私はこの一人翁を見るため、福井県の北の端から高速道路で2時間をかけて若狭に行ったことを後悔させない素晴らしい神事でした。来年も85歳になられる福谷さんの舞う風祈能を楽しみにしたいと思います。

Miyake Sayuriさんによって書かれました。
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