熊野水軍が船を隠した入江

三段壁 断崖と洞窟

紀伊半島南東部の三段壁は、海に直立する断崖絶壁です。この海域を拠点としていた海の氏族・熊野水軍は、三段壁の海蝕洞窟に船を隠し、有事には出撃できるよう待機していたといわれます。熊野水軍といえば、平安時代末期の源平合戦における活躍が有名です。武蔵坊弁慶の父・堪増(たんぞう1130-1198)は、総勢2000人の熊野水軍を率いて壇ノ浦の戦いに参じ、源氏の勝利に貢献しました。

三段壁洞窟へは地上から36m下の通路までエレベーターでわずか24秒。弁財天の祀られる祠と、熊野水軍の番所小屋があります。船が出入りしたとされる洞窟の入り口には、荒々しい波音が響いていました。

三段壁の地上部分には、見晴らしのいい見壇(けんだん)という平坦部があります。かつてはここで見張りをしたり、魚影の群れを探したりしていたそうです。見壇の右手には、無料の足湯があります(9:00AM-4:30PM)。太平洋を眺めながら足湯に浸かる、なんとも贅沢な気分でした。

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