日本には魅力的なものが沢山あるが、そんな中でも長い歴史に培われた日本の伝統文化は、私達を魅了して止まない。そんな日本の伝統文化に触れてみたい人は、東京 浅草 にある 浅草寺 を訪れてみては如何だろう。浅草観音寺とも呼ばれる浅草寺は東京最古の寺で、紀元 645 年に建立された。残念ながら東京にある多くの建築物同様、この寺も第二次世界大戦中に寺社境内の建物殆どが焼失した。しかし、再建された現在の寺はかつての姿に負けず劣らず美しく、今日に至るまで、その歴史や文化を我々に伝え続けている。
純粋に建築物として見ると、浅草寺の建物はどれも精緻に設計され、遠くから眺めても近くで見ても、その姿の美しさは変わらない。本堂への入口には宝蔵門があり、隣には壮麗な五重塔が建っている。宝蔵門同様、五重塔にも貴重な文化財が収蔵されている。ここで、最後になるが本堂に触れてみたい。特筆すべきは、この本堂の持つ重厚な急斜面の屋根で、遠くから眺めると、屋根だけが突出して鮮やかに浮かび上がって見える。想像に違わず、浅草寺は国宝に指定されており、毎年日本のみならず世界中から多くの観光客が訪れる。
浅草寺では一年を通じて、数々のお祭りや特別行事が開催される。イベント時には、浅草寺近くの狭い界隈は多くの人でごった返す。人混みが気にならない人は、こういったお祭りに是非参加してみよう。中でも 4 月に行われる三社祭や 12 月の羽子板市、そして 1 月の新年行事は必見だ。行事には多くの参拝客が訪れ、寺内外で行われる仏教の伝統行事に参加する。そんな伝統儀式の一つが線香の煙を身体に浴びることだ。これには身を清め、病を癒し、幸運をもたらすご利益がある、とされる。またおみくじという小さな紙切れを買う事もできる。おみくじには自分の運勢が書かれているのだが、中には凶運を示すものもあるので注意が必要だ!
寺の境内はもちろん魅力的だが、寺の周囲ではショッピングも大いに楽しめる。寺へ続く参道は「仲見世通り」と呼ばれ、おせんべい ( 日本の米で出来たクラッカー ) や扇子、衣料品、そしてもちろん典型的な観光客用グッズ、キーホルダーや絵ハガキ等、多種多様な商品を売る店が立ち並んでいる。また、仲見世通りに通じる脇道もたくさんあり、ここにも多くの店舗やレストランがある。
レストランと言えば、浅草寺に行ってお腹が空いても心配することはない。浅草寺界隈ではあらゆる種類の日本料理があなたを待っている。寿司、うどん、焼き鳥、何でもござれだ。鼻をくんくん利かせながらぶらぶら歩き、勘任せで店に入ってみよう。きっと食べたいものが見つかるに違いない。
他にもう一つ、浅草寺に来て楽しめることがある。東京スカイツリー の景色だ。スカイツリーは 隅田川 を挟み、ここからほんの数キロしか離れていないため、浅草寺界隈のどこから見ても高々と聳える姿が美しく見える。これほど近代的な超高層建築物を、伝統的日本の寺と共に間近に見る機会などなかなかあるものではない。特に東京にいる間に両方訪れる計画を立てている人には好都合だ。
ここまで読んで頂ければお分かりのように、東京の浅草寺はわざわざ出掛けてまで見る価値のある必見スポットだ。建築物、歴史、文化、観光スポットの数々、「不思議の国、日本」を堪能し、楽しむには最高の場所だ。