京都・嵯峨野「檀林寺」

嵯峨天皇 皇后創建の禅寺の往時を偲ぶ

京都嵯峨野、小倉山のふもとにある「檀林寺(だんりんじ)」。平安時代初期、嵯峨天皇の皇后であった橘嘉智子が創建した。敬虔な仏教徒であった橘嘉智子はこの嵯峨野の地に壮大な寺院を営んだ。これが檀林寺である。官営寺院として隆盛を誇ったが世の移りに荒廃し、現在では当時の建築物はいささかも残されていない。寺院としても機能しておらず、本堂と呼ばれる真新しい鉄筋の建物は、橘嘉智子のゆかりの品のほか、日本および中国の仏教美術の数々が展示されている美術館の様相である。とはいえ、近隣にある祇王寺や滝口寺など仏教に帰依した人々が営む草庵もあり、往時の檀林寺を偲(しの)ぶのにいささかも障害となるものはない。

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