兵庫県神戸市の市街地から北側に臨む六甲山系。
うねうねとつづら折りの道を車で30分ほど登った、六甲山山頂あたりに、神戸市公営の六甲山牧場はある。
創立は昭和31年と古いが、一般開放されたのは昭和51年。
以来40年、神戸市民はもとより、全国の、さらに最近では海外からの訪問客も増えて、とてもにぎわっている。
その魅力の一つは、なんといっても羊たちの開放放牧だろう。
牧場敷地内の緑地に、コリデール種、サフォーク種などの羊がのんびりと草を食んでいるのどかな風景が広がっている。
牧場訪問客は自由に緑地内に入り、羊たちとの触れ合いが楽しめる。
また、四季を通じて様々な体験が用意されている。
人気の体験の一つが、木曽馬の乗馬体験だろう。
1週150メートルほどのパドックを係員にたずなを引いてもらっての乗馬は、初めての体験者にはうってつけだ。
乗馬クラブでは敷居が高い子供たちにとても人気なのがうなづける。
木曽馬は日本の在来種でサラブレッドより一回り小さい。
さらに性格もおとなしいのでこのような乗馬体験にはぴったりの馬である。1回500円。
さらに人気なのが、赤ちゃん牛への授乳体験である。
生後2か月までの幼牛に哺乳瓶を使って母牛から搾ったばかりのミルクを与える体験である。
体験の時間が決まっているが、自然と体験待ちの列ができている。1回200円。
他に、チーズ作り体験、うさぎのふれあい体験、春の羊毛刈り体験、シープドッグショーなど、一日を牧場で過ごすのに退屈させてくれない。
朝から夕方まで大人も十分に楽しめ、心身ともに癒される一日となるだろう。