グランドプリンスホテル新高輪

お手頃価格で贅沢気分を味わおう!

Takako Sakamoto   2015/02/01によって

日本に住む人なら誰しも、少なくとも1度はプリンスホテルの名前を聞いたことがあるだろう。この「プリンス」というホテル名の由来は、初期にプリンスホテルを建築した土地が、旧皇族の私有地だった事実に起因している。第二次世界大戦後の1947年、GHQの暗黙の圧力により多くの皇族が皇籍を離脱し自活を迫られた。中には都心の一等地を手放すことを余儀なくされた皇族もいて、その土地を利用して建てられたのがプリンスホテルなのだ。東京のど真ん中であるにも拘らず、これだけの広大な敷地を確保できた理由がここにある。

グランドプリンスホテル新高輪もその一つだ。1982年、プリンスホテルグループの中の都市部上級ホテルとして建築されたこのホテル、1953年、旧竹田宮邸跡に建てられたグランドプリンスホテル高輪と同じ敷地内に建っている。同敷地にはプリンスさくらタワー東京もあり、3つのプリンスホテルが広壮な敷地内で綺麗な三角形を描いて林立している。

私がこのホテルを好きな理由は、なんと言ってもその広さだ。このホテルに一歩足を踏み入れてみれば、どれだけ広いかお分かり頂けると思う。ロビーが驚くほど広大なのだ。外資系も含め東京には、豪華で高価なホテルが星の数ほどあるが、これほどの広さを持つホテルはまずない。それもこれも全て、旧宮家の広大な敷地を利用できたからこそだ。そして広いのは何もロビーだけではない。全ての客室が29.9㎡以上だというから驚きだ。

第二の理由は、全ての客室に小さいながらもバルコニーが付いていることだ。安全上の理由からか、通常ホテルの窓は開かないものと相場が決まっているが、このホテルでは好きな時に窓を開いてバルコニーに出、新鮮な空気を胸一杯吸い込めるのだ。眺めが良いことは言うまでもない。東京でこんなホテルが他にあるだろうか?

第三の理由はその手頃な価格だ。JR品川駅から徒歩5分、都心の真っただ中にあり、プリンスホテルの中でもハイランクだと聞けば、ものすごく高いと思うに違いない。しかし意外や意外、そんな事はないのだ。もちろん宿泊する季節や平日か休前日かにもよるが、29.9㎡のダブルルームに1人で泊まった場合の価格が8千円~2万円程度なのだ。手が届くではないか!

上記に加え、羽田・成田空港へのリムジンバスも発着し、JR品川駅への無料送迎シャトルバスもある。老舗ホテルでありながら、決してお高く留まることはなく、贅沢な雰囲気ながらも気取らずにくつろげる。おまけになんと1階には、コンビニまである。至れり尽くせりとはこのことだ!

しかし、私がこのホテルをこよなく愛する理由はそれだけではない。どうやらこのホテル、海外のオペラ団やバレエ団の常宿ホテルらしいのだ。以前このホテルに宿泊してロビーのソファに座っていた時、私の向かいに腰かけていた別段何の特徴もない、どこにでもいそうな西洋人男性が、いきなりオペラ曲を得も言われぬ美しいバリトンで歌い出したのだ。多分声の調子を「小さな音で」チェックしていたのだと思うが、オペラ歌手の声量は半端ではない。まるでホテルロビーが忽然とコンサートホールに変貌したかのような衝撃だった。同日ロビーを歩いていると、向こうから歩いて来た別の男性が、やはりいきなりオペラを歌い出した。エレベーターに乗っていてもどこからともなくオペラが聞こえてくる。音楽好きには何とも堪らないホテルなのだ。また別の機会にパリ・オペラ座のドンキホーテを観るためこのホテルに宿泊していた際には、なんとパリ・オペラ座バレエ団御一行様もこのホテルに宿泊していたのだ! ( とはいえ廊下で「歓迎! パリ・オペラ座御一行様」という貼り紙を見ただけで、実際誰にも会うチャンスは無かったが )

長々と述べてきたが、クラシックで国際的、広壮で便利、価格は手頃、美しい日本庭園は無料で散策でき、運が良ければ才気溢れるオペラ歌手の美声まで聴けてしまうこのホテル、機会があれば是非訪れてほしい、機会がなければ作ってでも泊まってみてほしい私の一押しホテルだ!

グランドプリンスホテル新高輪シリーズ
1. グランドプリンスホテル新高輪
2. プリンスホテル新高輪の日本庭園
3. プリンスホテル新高輪日本庭園のイリュミネーション
4. プリンスホテル新高輪の観音堂
5. プリンスホテル新高輪ラウンジ「もみじ」
6. 新高輪のカフェ・エーデルワイス
7. 高輪 七軒茶屋
8. 高輪プリンスホテル国際館パミール

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Takako Sakamoto

Takako Sakamoto @Takako Sakamoto

I was born in and grew up in Tokushima prefecture, and have lived in many places since then: Nishinomiya, Kyoto, Nara, Mie, Tokyo, Kanagawa, Saitama, Chiba, Fukuoka and Fukui. I am currently living in Yokohama City. All the places I lived, all the places I visited, I have loved dearly. The historical places where people lived, loved, suffered, and fought - places where I can still hear their heartbeats - mesmerize me. I'd like to retrace the footsteps of the people who lived in Japan a long long time ago, and introduce to you what they left behind on this soil.  

Original by Takako Sakamoto

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