あわら春祭りは、あわら温泉地区にある薬師神社の祭礼である。この神社にはあわら温泉開湯後にあわら温泉の守護尊として薬師如来が勧請された。関西の奥座敷とも呼ばれるあわら温泉のにぎわいとして祭のハイライトは高さ6メートルもの人形山車と芸妓が奏でるお囃子の桜山車、大太鼓が鳴り響く太鼓山車の三台の山車が夜半すぎまで町内を練り歩くものである。芸妓の乗る桜山車には桜花枝が飾られ、祭の最後に火の用心のお守りとして町民はこれを家に持ち帰り飾るという。昭和31年のあわら大火以来の縁起物だ。
福井あわら春祭
あわら温泉の賑を呼ぶ祭り

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

あわら温泉のにぎわいを呼ぼうと毎年4月に開催される「あわら春祭」には2014年、外国人女性たちを三味線奏者として山車に乗ってもらう企画が盛り込まれて一層のにぎわいとなった

山車の一つは芦原芸妓の皆さんのプロフェッショナルな演奏と歌いの山車である

山車を飾る枝垂れ桜は祭りの終了後、見物客に配られる。これは火の用心のご利益があるとされる。昭和31年にあわら温泉が全焼した「あわら大火」への心備えである

芦原芸妓の一人、糸扇家まどかさんが、祭にもっと注目してもらおうと、あわら温泉のPRと国際親善も兼ねて、福井で英語を教えているALTのアメリカ人たちに三味線を教えた。この祭りの山車に乗ってもらうためである

昔は幾つもの山車が町を練ったそうだが、こんにちでは1台だけである。毎年新しい人形が作られる

あわら温泉で30数年ぶりに生まれた舞妓としてデビューした糸扇家ひさ乃さん。今ではすでに芸妓となり大活躍である

昔はあわら市もご多分に漏れず人口が多かったから神輿・山車の担ぎ手や引き手はたくさんいた。だが人口減少で、現在では担ぎ手もより広範囲から募っているという

笛・太鼓の奏者は小学生までの子供に限られる

山車はあわら温泉内の旅館やホテルのすべてをコースに入れて朝から夜まで練り歩く

祭りの保存は主催する側だけでなく見る側の盛り上がりも必要だ。あわら温泉と地域の活性化が地方行政の大きな課題である

男性たちは旅館の主人たちである。祭りの企画運営のため、祭りが終わるとすぐ来年の準備にとりかかる
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