静岡県島田市の大井川にかかる蓬莱橋は、明治12年(1879年)1月に完成しました。それ以前の旅行者が川を渡るときは、「川越人足」にお金を払って荷物などを運んでもらっていましたが、大井川は大変な「暴れ川」として有名で、雨の後などは、小舟で渡るのは非常に危険でした。
しかし、東側の徳川家は、大井川が西からの侵攻を防ぐ堀の役目も果たしているために、橋を架けることを決して許しませんでした。明治になって廃藩置県となり、徳川の幕臣たちは牧ノ原を開拓してお茶を作り始めました。生活が安定してくると島田のほうに買い物に出かけるようにもなり、また島田の開墾農家の人たちも橋を架けてほしいと県に願いを出して、明治12年1月13日に橋が完成しました。
しかし、暴れ川のため、大井川の増水のたびに被害を受け、1965年に橋脚はコンクリートに変えられました。平成9年(1997年)に「世界一の長さを誇る木造歩道橋」としてギネス社に認定されました。
橋の長さは897.422メートル 幅2.7メートル
通行料 大人 100円、6歳以下 10円
通行時間 午前8時半~午後5時まで
歩行者と自転車専用であり、車は不可
島田市農村課