久能山東照宮の境内にある「ご社殿」は、2010年に国宝に指定されました。「本殿」と「拝殿」、そして「石の間」を連携させた権現造りと呼ばれる様式が特徴です。日光東照宮も同様に権現造りで、全国にある東照宮の原型となりました。
黒を基調としたご社殿には、細部まで色鮮やかな装飾が目立ちます。至る所に徳川家の家紋である「三つ葉の葵」が施されていて、家康公の偉大さが伝わってきます。立派なご社殿の奥には「廟所参道」があり、「神廟」へと続いています。神廟は、当初小さな祠が建てられていましたが、その後3代将軍家光公によって石造りの塔になりました。家康公の遺言通り、神廟は西の方角に向けて建てられています。境内は静かで、厳かな雰囲気に包まれています。
<久能山東照宮シリーズ>
(注:久能山東照宮は2020年4月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休業しております。再開時期については公式ホームページをご参照ください。)