2014年10月、それまで宿泊施設のなかったしょうざんリゾート京都の3万5千坪の広大な敷地内に、待望のリゾートホテルがついにオープンした。東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 & VIALAだ。今年の10月中旬、念願かなってようやくここに泊まる事が出来た私は、このホテルの話がしたくてうずうずしている。しかしまずはさておきホテルの沿革について簡単にお伝えしようと思う。
しょうざんリゾート京都って何?
しょうざんリゾート京都の歴史は遠く江戸時代まで遡る。1615年、徳川幕府開闢の祖: 徳川家康は洛北鷹峯 (たかがみね) の麓に広がる広大な敷地を本阿弥光悦 (ほんあみこうえつ) に与えた。琳派の創始者の一人とされ、当代随一の芸術家であった光悦は、この地に今でいうところの芸術村: 光悦村を創り、職人や工人、町人衆を招じ入れて鷹峯の地を一大アート発信拠点へと変貌させた。時は流れて336年後、今度は京の着物メーカー「しょうざん」の創始者: 故・松山政雄氏がこの地に目を付けた。かつて芸術が花開いた鷹峯を、今度は「花と緑の観光工場」にしようと決意、3万5千坪の敷地を整備し日本庭園を造園、歴史的建造物を各地から移築し、一大リゾートを築き上げた。それが現在のしょうざんリゾート京都だ。
東急ハーヴェストクラブって何?
東急ハーヴェストクラブとは、東急不動産が運営する会員制リゾートホテルの事だ。会員権を購入した会員は他の会員と共にホテルの部屋のオーナーとなり、それを共有する。各会員は全国22の東急ハーヴェストクラブホテルで使用できるホテルチケットを年に30~36枚受け取り、会員価格で宿泊できる、という仕組みだ。
会員制ホテルに非会員がどうやって宿泊するの?
私はこのクラブの会員ではない。だがここに宿泊できた。何故か? 答えは簡単、会員を知っていたからだ! 会員制ホテルに非会員が宿泊する一番の近道は、会員に「泊まらせて!」と頼むことだろう。しかし誰もが会員を知っているわけではない。それでも落胆することはない。常時ではないが東急ハーヴェストクラブのホテルは、楽天トラベルなどの旅行サイトで予約が取れる場合があるのだ。どんなからくりかは不明だが、空室がある場合や宣伝活動のために部屋を一般に公開する事があるのだろう。またチケットの余った会員がヤフー・オークションでホテルチケットを売りに出しているのもよく見かける。オークションでチケットを落札し予約を取るのも一つの方法だろう。とにかく上手くチケットさえ手に入れば、後は直接予約を取るだけで格安価格でゴージャスリゾートホテルに宿泊できるのだ!
東急ハーヴェストクラブ京都鷹峰 & VIALA
さてここからが本題、新しく京都にオープンしたこのホテルについてご説明しよう。会員制ホテルの一つであるからには、豪華なことは言うまでもない。しかしこのホテルの素晴らしさは何といってもその立地だ。由緒ある「しょうざんリゾート京都」内にあるため、京都市中心部至近にも拘らず (京都駅から電車で12分+タクシー15分)、森閑とした森の中にいるような静けさなのだ。ここに一歩足を踏み入れた途端、観光客でごった返す市中の喧騒は跡形もなく消え去る。にも拘らず徒歩圏内に有名寺院がいくつもあるのだ。観光などしたくない、ホテルでゆっくり寛ぎたいという人は、2つある贅沢な温泉と足湯でリラックス出来る。しょうざんリゾート内には美しい庭園やいにしえの建造物が点在しているので、わざわざ遠出して疲れ切る必要は全くない。私はこのリゾートで1泊2日滞在したが、それでも全ては見尽くせなかった。それほど広大で見る物が沢山あるのだ。ホテル内にはイタリアン・レストランとラウンジがあり、更にしょうざんリゾート内にレストランが5つある。そのうちの一つで食事してみたが、味は最高だった。客室も豪華で申し分ない (私が宿泊した部屋の写真集はこちら)。
京都市内に温泉付きのリゾートホテルは殆どない。そんな中登場したこの東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 & VIALAは貴重な存在と言えるだろう。あなたの京都滞在ホテルリストに是非加えて欲しいホテルだ。
東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 & VIALAシリーズ
1. 東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 & VIALA (記事)
2. 東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 (ビデオ)
3. しょうざんリゾート京都 (ビデオ)
4. 東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯スイートルーム (写真集)
5. 和と鳥旬菜 わかどり: しょうざんリゾート京都店 (写真集)