専門店で日本の版画文化を堪能する

作家・職人・版元による総合芸術

浮世絵とも呼ばれる木版画は、日本の代表的な芸術そして工芸品でもあり、また外国の方には観光土産としても人気があります。国内での購入は土産物店や骨董店、画廊そして一部の書店等となります。しかし購入だけでなく、多種類または高品質のものを探す場合、さらに現代作品や木版以外の版画作品(シルクスクリーン、エッチングなど)も興味がおありなら、やはり版画専門店に行くのがお勧めです。

銀座八丁目にある渡邊木版美術画舗は、そうした専門店の一つです。多岐にわたる版画作品の販売や出版業者としてのみならず、浮世絵の伝統的な木版画の技能をも保持しています。この技能は、元となる下絵を描く作家、版木を彫り紙に刷り上げる職人、そして版元による総合的なものです。中でも版元は、映画で言えば監督のように、作品のテーマや仕上がりに重要な決定権を持っています。

特に20世紀初頭の新版画と呼ばれた芸術運動において、当時の店主渡邊章三郎氏は、海外でも人気の「昭和の広重」と呼ばれた版画作家川瀬巴水(かわせ はすい)を世に送り出した版元として知られています。作家と版元の素晴らしい提携により、おおよそ40段階の摺りを重ねた作品の世界は、店HPのこちらで垣間見ることができます。

ちょうど川瀬巴水の生誕130年を記念した作品展が今月9月7日まで埼玉県川越市立美術館で特別展示されました。(開催地の川越は江戸の影響濃い文化遺産も多い素晴らしい街で、都心から電車で40分~55分程の近さです。)

そうして川越での展示を見られず残念に思われた方、どうぞご安心ください。
2015年1月2日から1月12日まで日本橋高島屋にて、同じ作品展が巡回します。

渡邊木版美術画舗では、異なる時代の様々な版画作品を扱っています。目にするだけでもきっと貴重な経験となるでしょう。もちろん、アンティークとしての浮世絵も購入できるほか、伝統的な手法と技能で復刻された作品もありますので、現存する古い浮世絵が当時どのような色合いや味わいだったかを知る事もできます。
木版画・シルクスクリーン・リトグラフ・エッチングなどの版画だけでなく、作品を美しく再現した絵葉書、オリジナルカレンダーや版画用の額縁なども購入できます。

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