1990年に、200頭のアルパカがペルーのアンデスから日本へチャーター便で送られてきました。当時、ラクダの顔で牛のような蹄を持ち、ふわふわの毛をしたアルパカは日本人に馴染みが薄く、牧場主は、多くの人が訪れやすい場所がいいと考え、東京に近い栃木県の那須高原に牧場を開くことを決めました。
海抜1000メートルの高原は美しい山々に囲まれ、冬は気温が零下15度にまで下がりますが、アンデスの標高 3000~5000メートルあたりに生息するアルパカにとっては必要条件でもあります。15年経った現在、牧場は25,000㎡に拡張され、アルパカも400頭に倍増しました。種の混雑を防ぐためにオスとメスは別々にされています。性格的におとなしく、柵越しに1個100円で買えるプラスチックケース入りのエサを直接手から食べさせることができます。一般的にはおとなしい性格ですが、エサやりなどで焦らすと、ツバを噴きかけられることがあるため、ご注意を!
日本では夏には気温が非常に高くなるために、毛を刈りますが、ただ刈り取るだけではなく、客を喜ばせるために文字などを浮き立たせ、たとえば、仮名のアルパカのアとかルなどと浮き立たせています。
この牧場には日本語が流暢でひょうきんなペルー人のガイドさんがいて、ペルーのことやアルパカの説明をしてくれました。ここには、真っ白で優雅な花子という名の有名なキャラがいて、可愛い帽子をかぶり、首からバスケットをさげて、客といっしょに記念写真をとってくれます。彼女はペルー関係の公式行事やテレビなどにも引っ張りだこです。このアルパカたちと一緒にいると一日いても退屈することはありません。
今ではアルパカもよく知られるようになり、とくに2011年3月11日の大震災以後には、新潟県の山古志村や長野県の八ヶ岳のふもと、富士見などに小さなアルパカ牧場ができました。