福井「金津祭・本陣飾り物」

歴史を継承する金津人の心意気

金津は江戸時代に福井越前藩の奉行所が置かれ宿場町として発展した。寛永12(1635)年に参勤交代が制度化されると、さらに賑わい栄えた。その際大名や要職役人が宿泊するのは本陣といい、地元の名主の居宅が当てられた。名主初め金津住民たちはもてなしの気持ちを込め、食器や日用品など普段の生活の道具で飾り物を拵えその本陣に飾り、宿泊客の眼を楽しませた。参勤交代が消滅した明治以降は本陣の意味は変わり、飾り物が飾られた各地区の本陣はひとつの社とみなされる。祭壇を設けお神酒を供えて神輿と山車を迎える神聖な場所として受け継がれている。

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