日本に数多くある有名史跡の中でも、城は異彩を放っている。建築的、または文化的見地から見て、日本の城の独特さは世界に類がない。残念ながら日本の城は、火災や戦乱で一から再建せざるを得なかった物が多い。しかし長野県の 松本城 はそんな中、建築当時のまま現存する数少ない城の一つだ。また、この城はその美しさにも定評があり、人気の観光スポットとなっている。
城内外の探索に興味がない人でも、城の周辺はその美しい景観が有名で、この景色を楽しむのは当然の如く無料だ (城の界隈は春の美しい桜でも有名だ)。城に入りたい場合の入場料は、大人 1 人 600 円 だ。城と敷地は良く手入れされており、長い歴史を考慮すれば、少なくとも一度はお金を払ってでも観ておく価値がある。
松本城は紀元 1,500 年に築城された。この一事を取ってもその歴史の深遠さが測れるというものだ。なにぶん古い城なので、観光客は城内に入る前に靴を脱がなければならない。外国人観光客にとっては、これはかなり異様な経験かもしれない。しかし心配は無用だ: 靴袋が配布され、城内の床は多くの訪問客の通行でツルツルに踏み均され、滑らかで歩き心地が良い。家族連れでベビーカーを使いたい人には残念だが、城内でのベビーカー使用は禁止されている。しかし、私は妻と娘 2 人 ( 2 歳と 4 歳 ) と共に訪れたが、ベビーカーなしで問題なく観て廻れた。とはいえ、足は棒のようになったが!
城内には、日本語英語両方で書かれた説明板がたくさんあり、日本語が読めなくても城の歴史を学ぶのに全く問題はない。また、古い武具や衣装など多くの展示物もある。歴史に興味がない場合でも、松本市や周囲の山々など、城から眺める城外の景色を十分に堪能できる。
上野駅から電車でたったの 3 時間 ( 主に長野新幹線利用 )、東京滞在中でも優に日帰りで松本城見物を楽しめる。しかし、この地域には城以外にも見どころが沢山あり、どこか松本の良いホテルで一泊するに越したことはない。どんな予定・方法で訪れるにせよ、日本訪問の際には是非松本城に行くことをお薦めする。独特な建築様式と壮麗な眺め、そして長い歴史を持つ松本城、忘れがたき経験になること間違いない!
