京都・嵯峨野「愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)」千二百羅漢巡り

境内の羅漢を愛で楽しむ

愛宕(おたぎ)念仏寺は平安遷都以前の8世紀中頃、現在の六波羅蜜寺辺りに開基されたものである。興廃を繰り返すという不運を引きずる寺であったが、かろうじて残った本堂、地蔵堂と仁王門が嵯峨鳥居本の現在の地に移築されたのは大正11年のことであった。それでも復興がままならず、再興を強く祈念する清水寺の大西良慶貫主の発起として「昭和の羅漢彫り」が昭和56(1981)年に始まった。彫刻は素人の参拝者が自ら彫って奉納し足掛け10年、1991年に千二百羅漢像落慶法要が営まれたのである。こんにち、ようやくこのような安らかな念仏寺に落ち着いている。

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