永平寺の正門に向かい左手にそびえる真新しい建物が「瑠璃聖宝閣(るりしょうほうかく)」である。平成14(2002)年、道元禅師750回大遠忌(だいおんき)の記念事業として改築した、展示場と収蔵庫を兼ねた宝物殿である。国宝に指定されている「普勧座禅儀(ふかんざぜんぎ)」という巻物を初め、重要文化財や書・絵画・書籍・彫像・器物など、永平寺に古くより伝わる宝物数千点のほか、古文書も多数収蔵されている。
室内は照明を落として展示物に優しい。道元が中国(当時は宋)に渡った航路も展示されており、伽藍の見学や参拝にとどまらず歴史探訪としても美術探訪としても興味は尽きない。