中国広東料理の「民生」は、ヒルトンホテル向かいに位置する「ヒルトンプラザウェスト」ビルの地下2階にある。神戸元町中華街で40年以上の歴史を誇る「民生広東料理店」が同店のルーツで、その味をそのまま受け継ぎリーズナブルな価格で提供している。同店の店舗デザインを手掛けたのは空間デザイナー森井良幸氏。「シンプルなベースに職人的要素を取り入れる」という同氏のコンセプトが生かされた店内は、シンプルモダンなダイニングに個性的なオブジェが配されている。シノワズリの要素を取り入れた半個室が印象的で、少人数のパーティーなどには是非予約してみたい。
メニューはディナー・ランチとも、お得なセットやコースメニューがお勧め。今回トライしたのはランチメニューの「Super Lunch」。同メニューはご飯またはお粥・サラダ・スープ・お漬物に月替わりの6種の料理から2種類・デザート付きで、ご飯とスープはお替りし放題で1250円というお得なメニューである。今回は「麻婆豆腐」と「鮭と卵のふんわり炒め」を頂いた。(今月の6種はメニュー写真参照)ご飯には限定20食の「蒸しチャーハン」に「特製野菜あん」を注文。テーブルに着くと、すぐに中国料理に欠かせないジャスミン茶のティーポットを置いてくれるのでほっと一息。10分もしないうちに「蒸しチャーハン」とあんかけ、サラダ・スープとお漬物がのったお盆が運ばれてくる。この日のスープは卵スープ。細切りのたけのことふんわりした卵が薄味の白湯スープによく合う。チャーハンの干し貝柱とえびは、蒸すことで旨みがさらにアップしている。醤油ベースの野菜あんをかけると、滑らかな口当たりで味に深みが増す。後から運ばれてきた「鮭と卵のふんわり炒め」にこの野菜あんをかけるとまた違った味が楽しめる。塩味の聞いた鮭と卵でチャーハンを平らげたところで「麻婆豆腐」の登場。広東風で辛さ控えめながら、山椒の辛味とひき肉の旨みが絶品。同店自慢の福井県産コシヒカリのご飯を追加注文して、麻婆丼にするとどんどん箸が進んでいく。少し残ったご飯を黒コショウの利いたザーサイでいただいた。最後のシメはデザート。この日のデザートはミルクプリンのチョコレートシロップがけ。甘さ控えめで食べやすい。大満足、もう食べられないほどの満腹感を味わった。
ランチメニューでは、他に点心や特製中華粥を堪能できる「午後の飲茶ランチ」一人前1800円や、同店名物の「イカの天ぷら」を味わえる「民生名物ランチ」一人前1800円がお勧め。ディナーには名物「ミンチのレタス包み」と「イカの天ぷら」を楽しめる「民生コース」一人前3500円などがある。ランチ時には列が出来るほどのお得でおいしい中華レストランだ。