旬の食べ物、四季のある日本には特にそれが素晴らしく、一年のどの時期でも季節を味わうことができる。熊本の特産物を季節ごとに例に挙げると、春は黒皮かぼちゃやデコポン、夏にはクルマエビやれんこん、秋には温州みかん、冬には熊本京菜となる。店頭にこれらが並び始めると「あすこの店に、もうデコポンが出とったばい!」という会話を聞く。これが日本47の都道府県に四季を掛ける数になるで、日本を食べ尽くすのもなかなか大変だ。
女性の間で大人気の旬食レストラン、Kitchenせりぐちにやってきたのは桜の咲き誇る4月はじめ、暖かい陽気と花冷えが交互にやっている季節。地元でとれる季節の食材をはじめ、有機野菜と熊本の地下水がふんだんに使用される。前菜には菜の花のおひたし、たけのこの煮物など、上品な味に仕上がった旬の料理が登場する。肥後赤牛を食すべくステーキをオーダーした。肥後赤牛は脂がのっているため肉自体に甘みがあるのだが、玉ねぎと赤ワインのソースと合わせるとこってりでもさっぱりと期待を超えた味わいになる。
ランチタイムのメニューはサラダ、スープ、前菜、メイン、デザートにコーヒー又は紅茶のセットになっていて、メインを3、4種類の中から選べる。メインはハンバーグ、赤鶏グリル、ブイヤベースなどの洋風料理スタイル。ディナーは全てシェフのお任になり、数種類のコースから選ぶ。何が食べられるのかとても楽しみだ。
メニューを見た時に値段が’少し高めと感じるかもしれないが、出てくる料理の数々や質の高さからすれば必ず満足がいく。そして、また来たいと思うはずだ。Kitchenせりぐちは嘉島町のイオンモールクレアのそば。ぜひ、シェフが意匠を凝らした美しい料理を味わってみよう。