石川県加賀市の山あい、大聖寺川沿いの細い平地にある山中温泉は開湯千年の歴史を持つ。名前の通り、深い山の緑に抱かれて佇む静かな温泉である。風呂嫌いで知られる、俳聖・松尾芭蕉が彼の有名な「奥の細道」を編んだ旅の終盤に、この山中温泉に逗留し何と2週間も逗まった。訪れてみるとその理由が分かる気がする。一種独特のたおやかさが温泉街にはあって、また鶴仙渓の幽玄の味わいも格別の魅力なのだ。全国あちこちの温泉街の例にもれず、山中温泉も訪問客・宿泊客の減少で存亡の危機に迫られたが町民全体の努力で復活しとても魅力的な温泉街に蘇っている。
石川加賀「山中温泉郷」ぶらぶら
芭蕉が愛した山あいの温泉街を歩く
Shozo Fujiiによって
コミュニティライター
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