福井県を東西に流れる九頭竜川は福井一の大河である。源流は福井・岐阜の県境の山中にあり、勝山の渓谷からの支流を集め、さらに福井市平野部にあっては足羽川と南の越前市から下る日野川を束ねて福井市四十谷町辺りで大川に太る。江戸時代には河口の三国から交易品などの物資が九頭竜川をさかのぼり舟橋で荷降ろしされて福井城へと運ばれた。九頭竜川は桜鱒釣りではそのメッカとして釣りファンに崇められている。また鮎釣りも盛んである。釣りファンでなくても、歩きやすく整備された河川敷を気ままに散策できる。四季折々の鳥が飛び交う水面を眺めながらのひと時は格別な憩いだ。
福井「九頭竜川」のほとりを歩く
九頭竜川の美しい四季

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

冠雪の奥越の山々と中角歩道橋

早春3月の九頭竜川岸辺はまだ草も茶色のままだ

滔々と流れる福井一の大河・九頭竜川である。このあたり、舟橋は河川敷まで降りることができる

アーチ型に架かる橋は「舟橋」。江戸時代は、幾艘もの舟を横つなぎにし、鉄製の鎖で留めて橋とした。舟橋の地名はそれに由来する

夜の中角歩道橋。ライトアップされて美しい。夜間でも歩行者は不安なく渡ることができる

新緑が萌え出た5月の九頭竜川。桜鱒を釣りに全国からファンが訪れる

舟橋辺りの九頭竜川河川敷には野生の桑の木や胡桃の木がたくさん群生している。その実を取りに家族がたくさんやって来る

夏の九頭竜川。鮎釣りが盛んだ

森田地区に立つ「福井市水道供給センター」。九頭竜川のランドマークとなっている。福井誕生の米、コシヒカリの米粒をイメージしてデザインされた。ここで汲み上げられるのは九頭竜川の伏流水、つまり地下水だ。これが福井市西部地区に水道として供給される

近年の夏季のゲリラ豪雨に備えて河川氾濫を食い止めるべく九頭竜川の浚渫工事が行われた(2014)

夏の終わり、中角歩道橋から西方面を臨む

秋の九頭竜川。向こうの青山は奥越の山並み

河川敷はサイクリングコースが十数キロに渡って整備されていて、多くの自転車ファンがサイクリングを楽しんでいる。散歩の家族連れも多い

初冬の九頭竜川。向こうの橋は高屋橋。高屋橋周辺は桜鱒のポイントで有名。美味い釣り師になると、この橋下で60,70センチの大物を釣り上げている

高屋辺りから福井市南東部を臨む。車から降りると、凛とした空気が張り詰めていて気持ちが良い

麦茶の原料となる六条大麦の一大生産地である福井。その畑も雪に覆われているが、雪の下では青い麦の穂が静かに春を待っている

1月の九頭竜川。日差しにもまだ力は戻っていないが、先駆けて芽を出す野草の中にはすでに芽を土中からのぞかせているものもある
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