福井県越前市に在る「岩野平三郎製紙所」は福井県のみならず日本国内でも最大の和紙製造所である。書道用紙、版画用紙のほか襖紙、壁紙などの日用使いの和紙を製造する。中でもこの工房の輝きは日本画紙である。初代岩野平三郎は越前和紙の伝統技法を継承し越前和紙古来の紙漉き模様「打雲・飛雲・水玉」を蘇らせたほか、麻紙を研究して越前和紙による日本画紙「雲肌麻紙」を発明した。これにより人間国宝に。以来、横山大観などの日本画の巨匠達と交流する中で製紙研究を続け、近代日本画の発展に多大な功績を残した。その技術は今に継承されている。
福井・越前和紙「岩野平三郎製紙所」
日本画用和紙漉きの日本随一のブランド

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

大型の木枠で紙を漉いている

越前和紙の原料となる「こうぞ」「みつまた」。最近は国産原料だけでは足りず海外からの輸入品が多い

原料の「雁皮」。原材料の品質を高く保つために海外の生産の現場まで指示に出向くこともあるという

原料はまずこの釜で煮る

煮上がり漂白された原料

煮上がった原料からごみや不純物を手作業で取り除く。ぬるま湯ではあるが、室内に冷暖房装置はない。冬場は厳しい

不純物が取り除かれて、漉き易いように繊維を細かく裁断する

漉き終わった紙は水分を切るために間に布をはさんで重ねていく

こちらは特注の大型の和紙を漉く部所

濡れた和紙を乾燥用の板に貼っている

乾燥仕上がって来た紙が平坦になるように、ヘラでならして気泡を抜く

乾燥室へ入れて乾燥させる

乾燥した紙を台板からヘラで剥がしている。これで完成だ
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