鯖江 めがねミュージアム

メガネの歴史を学ぶついでに、オリジナルメガネ作りに挑戦!

福井県鯖江市とその近郊は、漆器、陶器、和紙、酒、着物など多種多様な日本の伝統工芸品産地だ。ここで、正確には同じカテゴリーではないのだが、メガネ(特にメガネフレーム)の生産にかけて、鯖江がなんと日本一だということをみなさんはご存じだろうか。現在日本で販売されているメガネフレームの約90%は鯖江産なのだ。数々のメガネに関わる展示物を一堂に会した「めがねミュージアム」を訪ねると、鯖江がメガネ生産の正当なNo.1であるということが分かるだろう。その「めがねミュージアム」では、こんな展示を見ることができる。

・メガネ産業の歴史(メガネ産業を鯖江の地に興した立役者達、メガネ作りの道具、工程、重要な出来事等)

・何百ものメガネフレームのサンプル(著名人愛用のフレームも含む)

・どうやってメガネをデザインするか学んだり、自分でオリジナルの手作りメガネフレームを製作できる体験工房

・視力を測ってもらい、何百もの鯖江ブランドのフレームから自分のメガネを選んで買えるメガネショップ。

歴史

今を遡ること100年以上前、農閑期の副業として現金収入が得られるメガネフレーム作りに着目した増永五左衛門が、メガネの生産工場を鯖江に建設したことから鯖江のメガネ作りの歴史は始まった。当時はなんと1か月に50個のメガネフレームを作るのが精一杯だったというから驚きだ。すべてが手作りだったためだ。

この「めがねミュージアム」の3階には、いろいろなメガネ生産機器が綺麗に陳列された展示室があり、当時のメガネ工房の様子を窺い知ることができる。作業椅子や古い道具類、フレームを温めたり伸ばしたりする機械などが並べられている。面白いことに、世界中で使われているメガネのノーズパッド(鼻当て)は、鯖江のめがね職人たちが考案したらしい。1980年代にチタンフレームを開発したのも鯖江なのだ。

体験しよう!


ミュージアムの2階には、疲れた足を休め、美味しいコーヒーやケーキを楽しめるカフェがある。1階にはメガネフレームを販売するショップがあり、ブランド別に並んだ数多くのフレームの中からお気に入りのフレームを選ぶことができる。なんと1個 250,000円! もするものまであった。そしてショーケースには目も眩むほど多くの著名人たちが愛用していた鯖江産メガネも展示されている。

ショップの反対側にあるのが「体験工房」だ。ここではメガネフレームの形をしたオリジナルキーチェーンや携帯電話ストラップ作りを体験できる(300円/40分)。本気でメガネ作りに挑戦したい人には、世界に一つしかない自分だけのオリジナルメガネを作るチャンスが与えられる。特別な予約が必要で、費用は17,500円、時間も5時間と長いが、手作りのメガネが完成した暁の達成感と満足感を思えば決して高くはないだろう。

「めがねミュージアム」へ行くにはJR鯖江駅下車、タクシーで数分だ。

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