「帯のまち流し」は福井県坂井市三国町で夏の終わりに催される夏の風物詩である。2010年創設だからとても新しい行事だが、この踊りを下支えする「三国節」は270年も前に作られた歌で、長い歴史と伝統があるのだ。発案者は村田ひとみさん。幼い頃から三国節の盆踊りを見、自らも踊っていた中で、この踊りで町内を練り歩いたら素敵だろうと夢見ていたそうだ。村田家は三国神社の祭礼「三国祭」の囃しを代々担当してきたこともあり、三国節とその踊りへの情熱はたちまち周囲の人たちを巻き込んでいった。新たな歴史の始まりを私達は目の当たりにしている。
福井・三国「帯のまち流し」
三国節に乗せて流れる踊り連
Shozo Fujiiによって
コミュニティライター
「帯のまち流し」は三国の町のそこかしこを9つの連がそれぞれに分かれて練り踊る
毎年参加団体も参加者も増えて2014年は500人を超えた
この「魚志楼」前のコースを練り踊れるのは前年の最優秀の連のみである
先導に続くのは男連。三国節の踊りには男踊りと女踊りがある
男踊りは鋭角的な手振りが多く、動きがシャープで勇ましい。男たちの見せ場のポーズがいくつもある
黒の股引に黒足袋姿が凛々しい。この置屋前の道で浴びる視線に彼らの表情も晴れがましい
男踊りの振り付けは伝承がいつしか途絶えて、最近作りなおしたものだという
女踊りは優雅で柔らかい振り付けである
三国町には小学校が5校あるのだが、いずれも秋の運動会の最後は三国節を踊る。すなわち、三国で生まれ育った人は必ず子供の時に三国節の踊りを経験しているということである
三国育ちの人たちの心に染み込んだ三国節は世代から世代へと受け継がれている
富山の「風の盆」の踊り手は24歳までと決まっているが、三国の「帯のまち流し」には年齢制限はない
女踊に続くのは子供連。こうして小さい頃から彼らのアイデンティティに三国節は絡んでいく
まだあどけない顔の少女たちだが、踊り姿はとても美しい
踊り連の最後尾は地方(じかた)が締める
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