京都の地下鉄を四条で降りて、綾小路を西に進みますと、新町通りの手前左側に4階建ての小さな建物が有ります。
1階が呉服の店舗、右側に2階へ通じる小さな入口「振音 TOREMOLO」と書かれてあります。入るとスリッパが並べられてあり、暖簾がかかっていて2階への少し急な階段が見えます、靴を脱いで下駄箱に入れ訪ねてみました。
中は、6人掛けのカウンター席と表の方に4人掛けのテーブル席、5人がゆったり座れるソファーの席が置かれてあり、和ダンスなどが落ち着いた雰囲気を出してくれています。カウンターの前にはレコードの棚が、かなりの枚数が置かれていて、客の好みに合わせて選曲してくれるそうです。カウンターのニッパー君と山鉾のオブジェがレトロと和モダンを表していますね。
惣菜系のフードメニューとワンショット中心のドリンク、予算的には1人3~4千円という所でしょうか。ゆっくりとハーパーソーダーをなめるのもよし、バカルディをミントウォーターで割るもよし、白州をロックで、も勿論ありですね。繁華街でないどちらかと言うと、呉服の卸問屋さんかお昼のランチのお店が多い街中に、控えめに自己を主張して客の好みを優先してくれている雰囲気が、和のテイストと一緒になって妙にしっくりとあっています。
振音でトレモロと言うのは、古賀政夫さんの名曲「影を慕いて」の中の一節。<どこまで時雨ゆく 秋ぞ振音(トレモロ)寂し 身は悲し> より採られたとか。マスターの年代と少し違う気もしますが、その辺の理由を聞かれても面白いでしょうね。
飲みすぎると帰りの階段が急ですよ。お気をつけてください。