山門をくぐると広い白砂の境内の中央に舞殿、その左に御神殿、正面は本殿、右にはみたらしの池の太鼓橋を渡り細殿が控える。舞殿を過ぎ、本殿四脚門をくぐると、干支十二支の社がコの字形に配されている。右から時計逆回りに子(ね)から始まる。
干支十二支を尊ぶ文化は東洋文化ならではのもので日本では特に干支占いの縁起も加わり、この干支の社参拝は多くの参拝者を集めて人気だという。本殿左にこんもりと茂る媛小松(ひめこまつ)はこの下鴨神社に謂れのある樹木だ。「古今和歌集」にも「ちはやぶる鴨の社のひめ小松 よろずよふとも色は変わらじ」(藤原敏行)と詠われている。また葵祭の歌舞にも現れて、この社の歴史がいかに深いかが知れる。