京都市左京区南禅寺福地町にある古刹・南禅寺は京都五山および鎌倉五山の上に置かれる別格扱いの寺院である。日本中のすべての禅寺の中で最高の格式を有する。南禅寺の前身は禅林寺殿と呼ばれた。この寺殿には夜な夜な妖怪変化が出没した。無関普門が禅林寺殿に入り静かに座禅をしただけで妖怪は退散した。故に亀山法皇は無関を開山に請じたという。南禅寺で有名なものはいくつかあるが、歌舞伎の『楼門五三桐』(さんもんごさんのきり)の二幕目返しで石川五右衛門が「絶景かな絶景かな……」という名ゼリフはこの「南禅寺山門」が舞台だ。
京都「南禅寺」
梅雨の時季の濃密な緑を仰ぐ

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

南禅寺にある江戸時代建築の重要文化財建造物、「三門」。寛永5(1628)年、藤堂高虎が大坂夏の陣で戦死した家臣の菩提を弔うため寄進したと伝えられる。

インクラインから疏水伝いに歩くと、南禅寺のこの山門に出る

三門全体。下層を天下龍門といい、上層を五鳳楼という。歌舞伎の「楼門五三桐」で、石川五右衛門が「絶景かな~!」と見得を切ることで有名になった

法堂は、法式行事や公式の法要が行われる場所であり、南禅寺の中心となる建物である。焼香を手向けて参拝する

創建当時の法堂は応仁の乱で焼け、その後文明11年(1479)頃に復興された。慶長11年(1606)豊臣秀頼の寄進により大改築されたが、明治26年(1893)の火災によって焼失した

本尊釈迦如来、右側に獅子に騎る文殊菩薩、左側に象に騎る普賢菩薩の三尊像を安置し、床は一面の敷瓦となっている

裏手すぐには美しい煉瓦作りの水路閣が建っている。煉瓦のあかね色が緑に映えて美しい
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