京都の東、蹴上から南禅寺に至る疎水は、明治時代、琵琶湖の水を京都にもたらすべく拓かれた。水は水力発電や工業用水に用いられ、さらに疎水は物流の経路として当時画期的な役割を果たした。ただ、琵琶湖と鴨川では落差が30メートル以上もあるため、それを解決するために incline(インクライン、すなわち、「傾斜」)にトロッコ線路を敷設し、船ごと運んだのである。レンガ造りの美しい水路閣、インクラインの線路などは現在も保存されており、京都の近代史を彷彿とさせる。ここまで足を伸ばす観光客は多くないので、静かな散策が楽しめるだろう。
京都「蹴上・インクラインから水路閣」を歩く
京都近代史・京都再興の夢の跡
Shozo Fujiiによって
コミュニティライター
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