阿波踊りは、徳島ならではの路上で踊るお祭りの名称。その楽しい光景は徳島の人々の精神や心を表しており、四国の端にあるこの場所を訪れる人には、必見のお祭りだ。
阿波踊りは一年のおおよそどの時期でも見ることができる。一番手軽な方法は、徳島市の中心地にある阿波踊り会館へ足を運ぶことだ。このミュージアムで阿波踊りの歴史を知ることができ、プロの踊りを見たり、体験レッスンに参加することもできる。
しかし、主な催しは8月のお盆のあたりに開かれる祭りで、この町に滞在するのに最高の時期だ。阿波踊りは県内中のあらゆる町や市や、また日本国中で開催され、国内最大の伝統的な踊りのお祭りとなっている。徳島市だけでも数十万人の観客を呼び込んでいるのだ。
阿波踊りを心行くまで堪能するには、徳島市を素通りするわけにはいかない。お祭りは8月11日に始まり、前夜祭ではその地域の踊りの団体の中から、上位30組が集まり演舞する。それから4日間にわたり阿波踊りは休みなく続き、徳島の中心街の通りは生き生きと活気づく。8月12日の朝に始まり、終わるのは8月15日の夜中で、演舞の大半は夜に行われる。
祭りの行われる通りでは、午後6時以降すべての交通が遮断されるので、車は必要ない。ただ街をぶらつき、その雰囲気に浸り、出入り自由の演舞場を楽しもう。上位団体の踊りを見たり、1~2時間休憩したりしたければ、有料演舞場のチケットを購入しよう。音楽の拍子にノッてしまって体を動かさずにいれなくなったら、市庁舎前で誰でも参加できる、にわか連に加わろう。
「連」というグループはどれも独特の見た目と形式を持っているが、どのグループでも、根本的な要素は次のようなものだ。
女踊り:女性的な踊りと衣装で、踊り手は女性限定。
男踊り:男性的な踊りと衣装で、踊り手は男性または女性。
鳴り物:生伴奏のことで、鉦や笛、三味線、様々な太鼓が特徴的。
阿波踊りの音楽の決定的な特徴は、2拍子のリズム。地元の人たちが踊り自体を芸術に仕上げた一方で、彼らはこんな歌詞も持っている。
手を上げて 足を運べば 阿波踊り!
写真でも迫力は伝わってはくるが、実際の祭り見物にはとても及ばない。もちろん地元の人たちにとっては、踊ることにとって変わるものはないという言い回しがあるくらいだ。
踊る阿呆に 見る阿呆、 同じ阿呆なら 踊らにゃそんそん!
これは生きていく上で指針とするのに値する哲学であり、そのことは徳島中で明らかだ!
というわけで皆さん、浴衣をさっと着て踊りの足袋に足を通し、手にはうちわを。徳島の夏と言ったら、阿波踊り!ヤットサーー!