日常の生活の中で、アクシデントはつきものだ。全部が悪いことばかりではなく、思いがけなく新たな発見をすることもあるのだ。新橋Dry-Dockとの出会いは正にそうだろう。
この店は、様々なビールを取り揃えたビールの宝庫として、新橋近辺では知られている。
ドライドックと名前の通り、東京の中心にあるにも関わらず、店はまるで海軍のキャビンをそのまま持ってきたような造りとなっている。
また、店員は全員がマリンスタイルの服を着た男性で、まるで出航時の挨拶の様に元気に迎えてくれ、自慢のビールとおつまみをおすすめしてくれる。
本物の船からのリサイクルである丸く縁取られた窓、ドアの横の気圧計,バーの上で舵を取る舵輪などいった航海には欠かせないアイテムで装飾された店内でビールを飲んでいると思わず「出航!」と叫びたくなってしまう。
いつも満席な12人程度が入るメインのバーカウンターがある一階席、また2階にはいくつか丸いテーブル席が用意されている。
また、山手線と京浜東北線がすぐそばを走っており、異空間な建物が目を引き、見つけやすいというのもこのお店の特徴。
小麦ビールならではの濁りがかりフルーティな味わいの東京の地ビール、墨田川ヴァイツェンを飲みながら、脂がたっぷりのったニシン缶詰の香草焼きをつまんで仕事終わりの一杯を始めてみてはどうだろうか。本格的なビールと料理に関わらず、値段も墨田ヴァイツェン700円、ニシン缶詰の香草焼き800円と新橋のお父さん達にも優しい。
他にも、500円から大盛りのスナック盛り合わせやオリーブなどを提供している。足を運んだ際にぜひとも試して頂きたいのが、ドイツ産の本格ソーセージたち。肉の風味が豊かなソーセージで舌鼓を打ちながら飲むドイツ産ビールは格別。
“最高のビールを提供する”ことを存在意義とする新橋Dry-Dock。その想いは働くスタッフもしっかり受け継いでいる。日本国内外そしてアメリカ西海岸から取り寄せる自慢の地ビールの知識を用いて、お客様に最高の一杯を提供する。
ポータービールを代表するBrimmer Brewing Porterのビールなども取り揃えており、重すぎない味わいは、新橋から飛び出し、まるでイギリスの田舎のパブで飲んでいるかのような気分を演出してくれるだろう。
国産ビールでは、隅田川ビールが黒ビールと小麦ビールの間のような型にはまらない感じが評判で、また人気上昇中の茨城産常陸野ネストビールは注目のビールだ。
アメリカから輸入しているグリーンフラッシュは、様々な種類のIPAを用意しており、アメリカ産ほど苦味はなく、さっぱりとした柑橘系の味が癖になる。
日本では珍しい全国各地のご当地ビールを集めたメニューでは、神奈川、東京、宮崎、茨城と様々な種類が味わえるのが人気。
6月から7月始めまでの期間限定で、東京ディズニーランドで有名な舞浜から生まれたハーヴェストムーン(2007年製)といったユニークな物もある。
わざわざ世界へ足を運ばずとも各国の地ビールを楽しめるバー、開店5周年を迎えた新橋Dry-Dockが世界各地にあなたをビールの航海の旅へ連れ出してくれるだろう。