日本で最高の名門校(東京大学)の本郷キャンパスはその周辺の歴史的見地としてもまた文化遺産としても大変興味深いです。 江戸時代の領主(前田家)の邸宅の名残を残す建物があちこちに点在します。 今日は東大キャンパスと同時に、この地区の面白い所を2、3尋ねてみました。
キャ ンパスへ行く前に、明治・大正時代の小説家樋口一葉の記念碑がある小さな法真寺に立ち寄ってみましょう。それは本郷3丁目から本郷弥生方面に本郷通 りを行くと左側にあります。一葉は特に幸せとは言えないまま、24歳の若さで結核で亡くなりました。彼女の人生での様々な闘いは彼女をとても強い性格にしましたが、同時に素晴らしい作家としても育てました。彼女の肖像は2004年以来、日本では珍しく女性初の5000円札の紙幣になっています。
さあ、キャンパスに入りましょう!本郷通りを本郷弥生方面に歩いて右側に、大きな江戸時代風の赤い門を発見します。これが東京大学の有名な赤門です。この本郷通りにはたくさんの時代を感じさせる本屋さんや、手頃な価格の学生向きレストランが並んでます。
キャンパスでは特に安田ホールは、日本の近代史上重要なので、是非訪問して欲しいところです。学生、警察と当局との間で激しい攻防が続きました。学生は安田講堂に立てこもり封鎖しました。1968~69年のことです。その後、ホ−ルは長期間閉鎖されていました。この学生運動は私や私と同年代の者が決して忘ることが出来ない大きな事件でした。抗議の末に最終的には多くの学生が逮捕され収束しましたが、今も安田講堂の壁にその時の攻防の激しさを語る傷が残っています。
キャンパスには、この安田講堂に隣接して静かで小さな池、三四郎池もあります。ここにはたくさんの鯉や鳥が遊んでいます。また留学生達もランチタイムには、この静けさを、リラックスしたりおしゃべりしたりして、楽しんでいます。たぶん彼らは、ずっと昔安田講堂であった事件については何も知らないのでしょうね!池はゆっくり一周して歩いても10分かそこいらの大きさです。
キャンパスのそこここには有名な教授や大学創設者などのブロンズ像が点在してます。
さあ、キャンパス内の散歩のあと、キャンパスの後ろ側にある弥生門から出てみましょう!
弥生門の斜め前に小さな竹久夢二美術館があります。美術館は弥生美術館と、大正時代のロマンを彷彿させる「港や」カフェがあります。美術館への入場料は900円です。夢二は、現代女性とはだいぶ違う雰囲気の、たくさんのアンニュイでユニークな女性を描いています。彼の描く女性はみんな細い線とやせた細い肩をしていますが、その視線は強いものがあります。薄幸に見える彼女達はたぶん、幸せを求めて待ち続けているのかもしれません。或いは恋人を・・・この美術館の片隅で・・・昔も今もずっと・・・(夢二美術館では1階以外は写真撮影禁止です)Yumeji Museum: 2-4-2 Yayoi Bunkyo-ku, Tokyo
この夢二美術館から、言問通りを10分ぐらい歩いたところに、根津神社と乙女稲荷神社があります。この神社もまた小さいのですが伝統的な様子を帯びています。つつじの花が咲くシーズン(4月から5月)の根津神社はきっときれいですね。根津神社は幸運をもたらす男神を祀ってあり、乙女稲荷神社は豊作と安産を祈る女神が祀ってあります。追記ですが、根津神社と乙女稲荷神社の入り口前に小さいけれどおしゃれな本屋さんがありました。同時に訪ねてみて下さい。Nezu Shrine: 1-28-9 Nezu Bunkyo-ku, Tokyo.