阿蘇火山を訪問するほとんどの人は、一番に見るべき中岳が活発に蒸気を上げているクレーターの素晴らしさに感動します。クレーターの渕から見るあまりにも魅惑的な眺めに、それでみんな満足してしまうのですが、火山灰で出来た砂漠を歩く事の方がずっと素晴らしい経験になると思います。
何もない、この魅惑的な月の景色のような、中岳の蒸気をあげているクレーターに行くには、その前に舗装されている道を辿らなければなりません。砂千里が浜と呼ばれている坂道は中岳の台地までの半分ほどの道のりになります。そこをどんどん奥に行けば行くほど未知の惑星のような奇怪な景色に出会うことになります。
その台地まで一時間以上かかると思っていて良いでしょう。というのも、そのハイキングでは、いちいちその見事な環境などに驚いて、時間を消費するからです。しかし、もし登り続けたいならば、このコースの頂上まで続いている遊歩道もあります。コースには岩に黄色のペンキの表示があります。そういうわけで頂上到着には約一時間かかるのです。登山の終着地で突然あなたは周囲の景色が違って見え、自分がまた別のクレーターの渕に居ることに気がつきます。それはまるで巨大な阿蘇カルデラの中に他のクレーターを見るようです。
中岳(1506m) 山頂から高岳(1592m)へさらに進むと、蒸気をあげているクレーターにどんどん近づくことになります。(多分、片道30分から45分ほどです)ここのコースは比較的平坦な道のりなので、素晴らしい景色や雰囲気などを楽しめるステキな時間です。
中岳の頂上から、もし状況が良い(硫黄臭が漂わない良い天候)ならば、古い展望台まで降りられるかもしれません。が、来た道を引き返さなければならない事を考慮しておいてください。古い地図には仙酔峡にロープウエーがあるように表示してますが、実際には、今は人気のない荒涼とした駅舎があるだけです。おまけにこの火山サイトからの公共輸送手段はまったくありません。なので行ったが最後、元の場所に戻るれなくなる可能性がありますから。
全体的には素晴らしいハイキングです。そして同じ道を引き返す事が、私にはまったく苦になりませんでした。ー道中の素晴らしい景色がそれを補ってあまりあるものでしたので。詳細はこのフォトストーリーを参考にしてください。
火山に行く前に必ず、阿蘇駅の旅行案内所に立ち寄ってください。そこには最新版の火山状況とお天気の英語情報があり、それが役立ちます。火山は急変するかもしれません。そして、火山の活発な時期にはクレーターの渕に行く事をあきらめなければならない事もあるのです。でもガッカリしないでください。クレーターの周りの素晴らしい景色だけも十分楽しめますから・・・