五色温泉への旅

硫黄の香りに包まれて禅の世界を垣間見る

Matt Stormont   によって

今年のカレンダーでは、ニセコの冬が明けたことが5月25日に記された。花園から五色温泉を結ぶ峠として知られる北海道道58号線の長かった冬季通行止めが解除になった日だった。

五色温泉とその周辺地域では日本列島下に潜む地熱や火山の活動をもっと身近に感じることができる。実際、花園から五色温泉まで通じる58号線沿いの源泉からは蒸気が上がり、ミネラル成分が結晶となって張り付いた池には湯気が立ち込めている。

ニセコはその積雪量だけでなく温泉が密集していることでも有名だ。各エリアに温泉が点在しているため、目的に応じて温泉選びができる。例えば、スキーを楽しんだ後に温まるなら、リフトすぐ近くにあるホテルニセコアルペンがいいだろう。夜出かける前に友達とちょっと一杯飲むのなら、湯心亭がおすすめだ。心と体をすっきりさせてリラックスするなら、五色温泉まで行くといい。

明治時代には古いあばら家の集落にすぎなかった五色温泉は、大沼湖までのハイキングコース周辺の道路沿い右側にある。温泉横には緑豊かな木々に覆われたアンヌプリがそびえ立ち、その反対側には錆びたような橙色に染まった硫黄の結晶がついた大地が広がる。山一面の緑から火星でも見ているかのような黄褐色と、180度変化する両側に広がった相対する景観のコントラストはとても美しい。

入浴料金は600円。タオルを持っていない場合は200円を追加するとタオルをレンタルできる。男湯については、中に入るとエリアが2つに分かれているが、どちらもすばらしい。ただ、どちらかと言えば、料金を支払って中に入ったときに右側にあるエリアが好みだ。もう一方の奥にあるエリアにある湯船はどれも年代が感じられ、露天風呂からの景色はそれなりのものである。さて、どの湯船か選んだら、広い脱衣場にあるバスケットの中に服を入れて隣のシャワールームでまずはシャワーを浴びてリラックスするといい。

ここを訪れる人々を魅了し続けている温泉水はゆで卵臭がする硫黄泉で、火山の神様のご機嫌次第でその色を乳白色から濃緑色に変化させている。露天風呂については、この地域最大ではないが、リラックスするために完璧なデザインが施され、眺めはなかなかのものだ。また、乳白色の温泉から顔を出す岩は禅庭を思わせる。そして、ビールや酒を盆に置いて湯に浮かべればさらに雰囲気も出る。

日本では温泉ごとにその効能が異なり、関節痛・腰痛の治癒や美肌促進に効果があるという温泉もあれば、秋田県の温泉ではがん治療にさえ効くと言われている。五色温泉の効能については、私自身はっきりと把握しきれていないのだが、湯船に小一時間つかっていると筋肉がほぐされ全身の疲れを癒してくれる。こうして今、机の上に山積みになった原稿を見ていると、どうしても五色温泉を思い出してしまう。それでは、五色温泉で皆様をお待ちしております。

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Saori Sampa

Saori Sampa @saori.sampa

Matt Stormont

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