「日本のイメージは?」桜に、寺院に、緑茶に、格闘技に、カレーライスに、、などが有名ですね。えっカレー?まぁ、カレーは日本で有名というほどではないかもしれないけれど、日本人がカレー好きなことは間違いのない事実。何に関しても本物を求めるなら、それを作り出している源に近づかなくては。ということで、私がカレーを欲してどうしようもなかった時に取った行動とは、まさに源に近づくこと、そう、道を少し下ったところにあるローカルカレーレストランのタージ・マハールに向かったのでした。
インド料理を食べたことのないドイツ人の友人を連れて、夫と3人で来店。1,250円~1,500円の食べ放題バイキングランチをチョイス 。カレー初心者にはうってつけです。チキン、野菜、シーフードのカレー3種に、ごはん、チキンサラダ、カレー味の焼きそば風、パパダム、焼きたてナン、そしてラッシーかチャイが付いてきます。
入店してすぐに、レストランのマスターに手厚い歓迎を受けることに。あたかも、あなたのことをずっとお待ちしていましたよ、というように握手までしてくれたのでした。ブース席に案内され、本日のカレーの説明を受けた後、チャイを3つオーダー。ナンが焼けるのをしばし待つ間に、店のマスターからインドの伝統的なステンレスのお皿を手渡され、バイキングの列に参加。数種類のカレーが混ざらないように5つのセクションに分かれたお皿に、各カレー、パパダム2枚、ごはんを盛りつけた。
席に戻った途端にマスターが出来立てアツアツのナンと、美しいカップに入ったチャイを持ってきてくれた。私がインドレストランを評価する際はその店のナンとチャイで確かめる。今まさにテーブルに置かれたその2つを試してみることに。甘くてクリーミーでスパイスのきいたチャイは完璧!次はナンをちぎってパクリ。適度な噛み応え、ほどよい風味と甘みは、全てのナンがこうあるべきだと思える味だった。チャイとナンのテストに合格した後は、カレーについてはおいしいに違いないとすでに確信していた。私のカレー理念は正解だった。どのカレーも最高の味。ごはんにはカシューナッツのトッピングが、チキンカレーにはアーモンドのトッピングがなされていて、どちらもユニークでいてナッツとのバランスがいい。カレーはそれぞれ違った風味で、舌が飽きないように工夫されている。個人的に一番気に入ったのがチキンカレー。バターチキンに似た味だったけど、よりスパイスがきいていた。一番と紙一重の差の二番は濃厚なトマトソースがベースとなった野菜カレー。
フレンドリーなマスターは、確認のためテーブルによく来てくれ、食事中会話も弾んだ。もう1枚ナンをいただけますか?と尋ねた時、彼の返答の「もちろん!」に私たちの気分は上がり、なぜか笑いだした。ナンと共に一品カスリティカを少し持ってきてくれた。今までに食べたどのチキンよりも柔らかく、完璧にスパイスがほどこされていた。チキンを柔らかくするための調理法は秘密だったけれど、レシピの材料を私に教えてくれた。フレンドリーなスタッフからもうかがえるように、おいしい料理を作るカギは、温かい環境の元、心より調理を楽しむことではないかと思う。タージ・マハールでは、歓迎されているという気持ち、またそれを心より感謝する気持ちを自然と持つことができ、食べて満足するだけでなく五感全てに働きかけられる体験ができた。
店内は、チーク色の家具、銅製の食器、民族音楽、カラフルな壁掛け、親切なスタッフ、すべてがインドそのものの造りになっている。同席したドイツ人の友人は、店内の素敵な内装について「目に美しい」と称していた。
快適な空間、やさしいスタッフ、おいしいチャイ、予定以上に長居してしまい2時間ほど過ごしただろうか。お皿2枚分を食した後は(友人は3枚!)、歩くことにより消化に励んだが、3時間ハイキングした後もお腹はまだ満たされていた。
ありがとう。ごちそうさまでした!
(もしお急ぎなら、セイコーマート内にあるタージ・マハルテイクアウト専門店「Curry in a Hurry」も利用できます。)
---------------------------------
~カスリティカの材料~
・骨無しチキン
・ヨーグルト
・ガーリック、しょうが、ほうれん草のペースト
・塩&さとう
・レモン
・マスタードオイル
・フェネグリークシード
・ガラムマサラ