大内宿 江戸時代の福島

会津の宿場町

積雪量の多い福島県会津郡南部の山岳地帯では、雪に覆われくねくねと曲がった道を進むのが困難なため、旅の途中に休息を取ることのできる町がいくつかある。現在では、辛抱強く除雪された道を車で進むと、高台にある温泉宿まで辿り着くことができる。しかし、江戸時代に徒歩で計り知れないほどの長距離を移動していた商人にとっては、食料と寝床を供給してくれるのは大内宿だけであった。

現在の大内宿は江戸時代当時の面影をそのまま残している。幅の広い舗装されていない道沿いには、かやぶき屋根のお食事処やお店や宿が軒を連ねている。側には日本的な風景を更に深める松が所々に植えられている。

ここは1年中いつ訪れても楽しめるが、地元の人たちが乾いた道に打ち水をする夏がおそらく一番美しい。冬の澄んだ空気の下、周囲の町の光や音に包まれる頃も良く、ぼんやりとした暗い道に、雪を削って作られたランタンが美しく灯る。桜の時期の大内宿も、他の季節に勝るとも劣らない。

通りすがりの旅行者にとっては日帰り旅行で十分に楽しめるが、1泊するのもおすすめだ。お土産屋では、カゴ細工や木工品などの工芸品、ナッツ類や乾燥豆腐などの特産品も売られている。名物「ねぎ蕎麦」は、お箸の代わりに何とネギを使って頂く。

まわりにたくさんある、評価の高い会津地方の温泉へは、この機会にぜひ足を運んでいただきたい。

大内宿は、会津鉄道会津線の湯野上温泉駅から車で10分ほどで到着する。湯野上温泉駅は日本で唯一のかやぶき屋根を持つ駅で、春に満開となる沿線付近の桜並木は見応えがある。

詳細情報

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