京都御所の東側に位置するのは「小御所(おごしょ)」とその北隣の「御学問所(おがくもんじょ)」である。その間の小庭は「蹴鞠(けまり)の庭」と呼ばれた。蹴鞠は鹿革でできた鞠を落とさずに蹴り渡す球戯で、一定の作法のもとに行われる。この場所で蹴鞠が催され、天皇がご覧になったという。御常御殿(おつねごてん)は、天皇の日常の住まいとして使用された御殿である。16世紀以降、清涼殿から独立して建てられるようになった。内部は15室からなる入母屋桧皮葺き(いりもやひのきかわふき)の書院造りの建物である。この御殿から北側は「奥向きの御殿」と言われている。その東にある庭は「御内庭(ごないてい)」である。曲折した遣水(やりみず)を流して土橋や石橋をかけた趣向を凝らした庭である。
京都御所を歩く~6
御学問所(おがくもんじょ)から御常御殿(おつねごてん)へ

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

御内庭

向こう側の「小御所」と手前にある「御学問所(おがくもんじょ)の間の小庭は「蹴鞠(けまり)の庭」と呼ばれている

御内庭(ごないてい)

御内庭

御内庭

御涼所(おすずみしょ)。天皇の夏季の納涼(のうりょう)所として使用された

御常御殿(おつねごてん)、二の間(にのま)。二の間において日常の、庭を愛でる姿を、装束(しょうぞく)を着た人形(束帯(そくたい)姿と十二単(じゅうにひとえ)姿で表している

御常御殿(おつねごてん)。室町時代以降、天皇の日常の生活の場として使われた御殿で、明治天皇は東京に移るまでここを使っていた。京都御所内では最も広い建物で、内部は15室からなっている

中段(ちゅうだん)の間、「大う戒酒防微図(たいうかいしゅぼうびず)」。鶴沢探真(つるさわたんしん)作

御常御殿、下段(げだん)の間、「高宗夢らい良ひつ図」。座田重就(さいだしげなり)作

御三間(おみま)。七夕(たなばた)や盂蘭盆会(うらぼんえ)などの内向きの行事に使われた

御三間(おみま)近景
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