ある晴れた日の朝、私達はバイクに乗って千葉県の太平洋沿岸にある小さな漁港、勝浦市にツーリングに出かけました。千葉に行くのは初めてで、房総半島を探検出来るこの旅をとても楽しみにしていました。とはいうものの、このエリアに関しては英語での情報はあまり得られず、聞いた事があるといえばゴルフに行った人の話をちらほら聞いた事がある程度で、実際はどんな所なのか全く想像もつきませんでした。
羽田空港や東京湾沿いにある工業地帯を過ぎて、アクアライン(東京湾と千葉をつなぐ東京湾横断道路)に乗るとすぐに千葉に着きました。周囲の景色があっという間に変化して緑の山の連なりが一面に広がり、その山々の間には小さな村や緑の森に消えゆく小川、そして空に向かって真っすぐに伸びる木々なども垣間見ることができました。高速道路を走っていた私達が早く下道に降りて景色が見たいという衝動にせかされながらやっとの思いで降りた国道410号線は、一面に広がる水田や伝統的な和風住宅が点在する田園風景の中を通って行く道でした。その景色のなんと素晴らしいこと!
国道410号線から32号線に乗り換え、月崎~養老渓谷を通って夷隅郡大多喜町に向いました。その細い曲がりくねった道に沿ってバイクを走らせていると、ゴルフコースや静かにたたずむ村々を通り、この房総半島の風景全体がまるで手入れの行き届いた小高いゴルフコースの様にも見えました。
大多喜町から先は勝浦海岸に向かう標識をたどっていくと、波が穏やかに押し寄せるビーチが私達を待っていました。くつろいだ雰囲気のBanzai Diver’s Cafeに入り、二階にある大きな窓ガラスから見える海の素晴らしい景色を眺めながらのランチを楽しみました。
残念ながらそろそろ引き返す時間です。勝浦までの道のりに既に2時間以上はかかっていました。また海岸沿いにバイクを走らせ、最後の海辺の景色を楽しみつつ鴨川方面に向かっていると、白かった砂浜は南へ進むほど暗い灰色に変化して行きました。国道と海の間にある村々は時には緑地にすっぽりと覆われ、絵になる風景をつくり出していました。鴨川からは国道24号線一本でアクアライントンネルに戻ると、東京に戻る車が列をなして渋滞していました。~都会の日常に戻るときです。
総合的に見て、この日のツーリングはワクワク感あり、美しい景色あり、締めくくりは一面に広がる海を眺めながらのランチと有意義で素敵な旅になりました。房総半島は観光地としての知名度はまだ低いようですが、そこがこのエリアの良い所なのかも知れません。東京から気軽に出かけて自然にふれたい、でも行き先が決まってないとゆう方には必見です!
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