ウィスキーはブレンド・ウィスキーとモルトウィスキーがある。
ブレンドウィスキーは、大麦麦芽で作るモルトウィスキーとトウモロコシなどの穀物で作るグレーンウィスキーをブレンドして作られる。
一方、モルトウィスキーとは、大麦麦芽(モルト)のみを原料とするものを呼ぶ。アメリカンウィスキーとスコッチウィスキーでは定義が若干異なる。アメリカンウィスキーでは大麦が原料の51%以上を占めるものを指す。アメリカン・ウイスキーでは大麦のみを原料とするものが、一方、スコッチ・ウイスキーでは1つの蒸留所で作られたモルトウイスキーのみを瓶詰めしたものを、シングルモルトウイスキーと呼ばれている。
スコッチウィスキーの定義で、サントリー山崎蒸溜所はまさに「シングルモルトウイスキー」である。
この山崎をもって日本のウィスキーは"Japanese Whisky"として今や、世界5大ウィスキー(スコッチ、アイリッシュ、カナディアン、アメリカン、そして日本)の一つにランク付けされているのである。
ウィスキーの聖地というのは決して過言ではない。
だから、この「山崎」を私はずっと訪れたいと願っていた。
それがついに叶ったのだ。
JR東海道線。京都駅から約30分。
京都から近いが住所は大阪府。
そう、京都府との県境に在るのだ。
「山崎駅」は、世界のSUNTORYがあるにしては想像できない小さなローカル駅である。
駅から西に10分ほど歩くと線路の踏み切りの向こうに「山崎」の看板が神々しく光ってる。
蒸留所の中を見て行く。
水無瀬川の名水をもって、山崎の深い霧に抱かれ、眠り続けるモルトの樽。
3段重ねの樽は上中下の場所によっても、熟成庫の場所によってもニュアンスが変わってくるほど、この樽熟成はデリケートなのだそうだ。実に楽しいツアーである。