著作権:Sean Pavone / Shutterstock.com
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角島

山口県北部沿岸の日本海沖にぽっかりと浮かぶ小さな、しかし魅力的な島がある。角島だ。角島大橋の開通により、今では簡単に行けるようになったこの島には、良く整備された公園や美しい景観、趣ある漁村、海岸、キャンプ場、そして灯台があり、楽しい週末が過ごせる絶好のリゾート地だ。人口約1,000人、総面積4.1キロ平米(1.6平方マイル)のこの片田舎の保養地は、北長門海岸国定公園の一部にあたる。角島の「角」は日本語で「つの」の島という意味で、想像力を働かせて高台から見下ろせば、島の形が角に見えなくもない。

長さ1マイル、通行料無料の橋入口ゲートに到着したら「瀬崎陽(せさきあかり)の公園」で、ちょっと車を降りてみよう。本土側にトイレも設置された小ぶりの駐車場がある。ここからの小さな鳩島(はとしま)越しに見える角島の眺めは最高だ。そしてメインロードを数分進めば しおかぜの里角島 に着く。ここはしおかぜコバルトブルービーチ 専用の休憩所で、広い駐車場がある。観光客用エリアでは各種観光情報が得られ、食事もできるしトイレもある。しおかぜコバルトブルービーチ にはシャワー設備があり、海水浴とサーフィンができる。隣接する角島サイクルポートでは自転車もレンタルできる。

駐車場からちょっと遠足気分で南西方向に歩けば、そこには静かな漁村と マリーナ がある。それほど「見どころ」があるわけではないが、ドライブしたり歩いたり、自転車で狭い道を走り抜け、村の家々や漁船、波止場を巡るなど、試してみる価値は十分だ。島の南側には2番目のビーチがあり、ここはしおかぜコバルトブルービーチ の対岸にあたる。

近くには島一番の人気スポットと呼んでも過言ではない 灯台 がある。この灯台は1876年、「日本の灯台の父」リチャード・ヘンリー・ブラントンによって灯された。この付近にはいくつかレストランもあり、緑溢れる 夢崎波の公園 や風光明媚な岩多き海岸、夢ケ崎 もある。

灯台のすぐ東、漁村から見て対岸に、島で一番大きなビーチと角島大浜キャンプ場 がある。ここは白砂のビーチで透明な水と美しい海の景観で有名だ。海岸沿いでは 興味深い岩石層 が見られ、足を伸ばして見に行く価値がある。キャンプ場のすぐ隣には小さな教会と思しき建物がある。実はこの建物、中は無人で、2005年に公開された映画「四日間の奇蹟」の撮影セット跡なのだ。風光明媚な絶景を見晴らすと、なぜここで映画が撮影されたかうなづける。「教会」近くには小さな「つのしま自然館」があり、高い草木に隠れるように佇む平穏な墓地もある。

島の反対側突端、住宅街や田畑のその先の、角のもう一方の先端には、牧崎風の公園 がある。この命名、的を射ている、というのも、この岩多き海岸線の景観は、海風に吹きさらされた雑木林と緑の草で構成されているからだ。ここは鮮やかな植物や季節ごとに咲き変わる野花で溢れている。ここでは海岸に打ち付ける白波の波頭、その踊るがごとき姿自体が一つのショーだ。岬の西側は、岩の上に腰を下ろし沈む夕陽を眺めるのに最高のスポットだ。

本土側の大橋近くにある巨大リゾートとキャンプ場を除けば、この辺りに宿泊施設はほとんどない。灯台付近や「しおかぜの里角島」以外、レストランもなく(あっても早く閉店する)、コンビニエンスストアもないので、ピクニック用ランチや夕食を持参する方が良いだろう。

<日本語-英語表記>
・角島大橋 (つのしまおおはし) Tsunoshima Bridge
・しおかぜの里角島 (しおかぜのさとつのしま) Shiokaze no Sato
・角島灯台公園 (つのしまとうだいこうえん) Tsunoshima Lighthouse Park
・角島大浜海水浴場・キャンプ場 (つのしまおおはまかいすいよくじょう) Tsunoshima Ohama Beach and Campground
・「四日間の奇蹟」 (よっかかんのきせき) Miracle in Four Days
・牧崎風の公園 (まきざきかぜのこうえん) Makizaki Wind Park

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