迫力の仁王像を間近に見られる千載一遇のチャンス!
鎌倉の杉本寺を訪れるのが好きだ。山門で睨みを利かせる二対の仁王像を、遮るものなくじっくり眺められるからだ。他のどの寺でも、この強猛な守護神を見ようと思ったら、鳩の糞除けだろうか、針金の網に阻まれるのが通例だが、ここでは仁王の目の前までどかどか歩いて行って、睨み合うように心ゆくまでその姿を堪能できる。仁王像の立ち姿は恐ろしく、同時に美しい。まさに仁王のあるべき姿だ。よくよく見ると、一体は口を開け、もう一体は口を閉ざしているのに気付くだろう。これは「阿吽(あうん)」と呼ばれ、宇宙の始まりと終わりの象徴なのである。
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