常寂光寺は、京都嵯峨小倉山の林の中に静かに佇む。実はこの寺は日蓮宗(にちれんしゅう)大本山の本圀寺(ほんこくじ)16世である日禎(にっしん)上人が創建したのだが、それには訳がある。文禄5(1595)年、豊臣秀吉が方広寺(ほうこうじ)の大仏を建立した際、日禎上人に出仕が命ぜられた。しかし彼は「私は日蓮宗の信徒でありますゆえ、他宗の供養をするわけには参りませぬ。」と秀吉の命を拒んだ。それでは寺に迷惑がかかるやも知れぬと、嵯峨小倉山に隠遁したというわけだ。手入れが行き届いた美しい苔庭と、秋の燃えるモミジで今では年間を通じて多くの観光客・参拝者で賑わう常寂光寺である。
京都・嵯峨野「常寂光寺」を歩く~2
美しい苔の庭園

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター
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